文化遺産(ヘリテージ)との関わり方がつくる未来―保存/活用の二元論の先に

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文化遺産(ヘリテージ)との関わり方がつくる未来―保存/活用の二元論の先に

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  • サイズ A5判/ページ数 248p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784623099900
  • NDC分類 709
  • Cコード C3036

出版社内容情報

本書は文化遺産を「現在と未来をつくる社会的プロセス」と捉え、制度史・学説史を整理した上で、身の回りにあるものすべてが文化遺産に「なりえる」可能性がある事と文化遺産に「なる(なってしまう)」プロセスを解説したものである。そして、グローバル・ナショナル・ローカルという3つの次元における制度・実践・政治をめぐる力学が及ぼす影響についても分析。また日本・アジアの事例を踏まえ、私たちの文化に根ざした視点から、これまで欧米を中心に展開されてきた「批判的ヘリテージ研究」を捉え返しているのも本書の特徴の一つである。文化遺産とは過去のものではなく、現在のもの、未来のためのものである。私たちが、「これから」文化遺産とどう関わればよいのかを考え続ける重要性を提示した一冊。


【目次】

まえがき――プロセスとしての文化遺産
本書を読む前に


 第Ⅰ部 ヘリテージの成り立ち

第1章 国民の財産から世界の遺産へ(森嶋俊行)
 1 日本においてヘリテージ概念はどのように受け入れられたか
 2 欧米圏におけるヘリテージ制度の整備と定義の拡大
 3 戦前の日本におけるヘリテージ保存の実践と保護制度の確立
 4 第2次世界大戦後のヘリテージ保存運動の興隆と制度の拡張
 5 日本におけるヘリテージの制度化と定義の拡大の特徴

第2章 拡大・増大化するヘリテージ(山本理佳)
 1 1970年代以降の社会変化
 2 世界遺産の成立とその後
 3 日本におけるヘリテージの拡大・増大化


 第Ⅱ部 ヘリテージの捉え方

第3章 ヘリテージの「捉え方」はどう変化してきたのか(平井健文)
 1 批判的ヘリテージ研究の始まりとその論点
 2 「共創」されるヘリテージ――プロセスという視座
 3 ヘリテージとポリティクス――権威づけられたヘリテージ言説
 4 「言説論的転回」までのヘリテージの捉え方

第4章 人とモノの「対話」としてのヘリテージ(木村至聖)
 1 再びヘリテージの物質性を論じる―「蓄積の危機」と物質論的転回
 2 理論的背景――人間中心主義へのオルタナティブ
 3 持続可能なヘリテージに向けて――対話的モデルの意義


 第Ⅲ部 国民国家とヘリテージとの関わり――価値をめぐるポリティクス

第5章 ヘリテージ化に見る国民の記憶の相剋と外交戦略(中野涼子)
 1 国民の記憶のヘリテージ化
 2 ヘリテージ化をめぐる外交的対立――東アジアの事例から
 3 新たなヘリテージ外交の展開と課題

第6章 観光によるヘリテージ・クリエーションをどう理解するのか――中国における新築古鎮を事例に(王 楚君)
 1 中国の新築古鎮ブームとヘリテージ
 2 観光とヘリテージ・クリエーション
 3 新築される古鎮と失われる古村
 4 テーマパークとしての古北水鎮
 5 古北水鎮の「遺産」化をめぐる葛藤
 6 未来につなげるヘリテージ・クリエーション

第7章 ヘリテージとコミュニティのエンパワメント――東南アジアにおけるヘリテージを事例に(田代亜紀子)
 1 東南アジアにおけるヘリテージと植民地、国民国家形成をどう捉えるか
 2 遺跡は死ぬのか――コミュニティと遺跡の社会的価値
 3 コミュニティのエンパワメントによるヘリテージの創造

第8章 ヘリテージ化する「仏教聖地」――インドにおける仏教最大の聖地を事例に(前島訓子)
 1 「聖地」とヘリテージをめぐる問題視角
 2 インドにおける仏教遺跡と発見の歴史
 3 仏教最大の聖地ブッ

内容説明

本書は文化遺産を「現在と未来をつくる社会的プロセス」と捉え、制度史・学説史を整理した上で、身の回りにあるものすべてが文化遺産に「なりえる」可能性がある事と文化遺産に「なる(なってしまう)」プロセスを解説したものである。そして、グローバル・ナショナル・ローカルという3つの次元における制度・実践・政治をめぐる力学が及ぼす影響についても分析。また日本・アジアの事例を踏まえ、私たちの文化に根ざした視点から、これまで欧米を中心に展開されてきた「批判的ヘリテージ研究」を捉え返しているのも本書の特徴の一つである。文化遺産とは過去のものではなく、現在のもの、未来のためのものである。私たちが、「これから」文化遺産とどう関わればよいのかを考え続ける重要性を提示した一冊。

目次

第1部 ヘリテージの成り立ち(国民の財産から世界の遺産へ(森嶋俊行)
拡大・増大化するヘリテージ(山本理佳))
第2部 ヘリテージの捉え方(ヘリテージの「捉え方」はどう変化してきたのか(平井健文)
人とモノの「対話」としてのヘリテージ(木村至聖))
第3部 国民国家とヘリテージとの関わり―価値をめぐるポリティクス(ヘリテージ化に見る国民の記憶の相剋と外交戦略(中野涼子)
観光によるヘリテージ・クリエーションをどう理解するのか(王楚君)
ヘリテージとコミュニティのエンパワメント(田代亜紀子)
ヘリテージ化する「仏教聖地」―インドにおける仏教最大の聖地を事例に(前島訓子)
歴史の重層とナショナル・アイデンティティ―トルコにおけるヘリテージの継承と再構成(田中英資))
第4部 社会的日常とヘリテージとの関わり―今日における実践(トップダウン型の世界遺産登録と「地域の主体性」(才津祐美子)
町家の保全とツーリスティフィケーション(池田千恵子)
海女漁のヘリテージ化―生業・技術・身体(吉村真衣)
アイヌのヘリテージをめぐる認知、管理、そして思想の変革―先住民族ヘリテージとしての独自性と今日的課題)

著者等紹介

平井健文[ヒライタケフミ]
1985年生。現在、北海道教育大学教育学部函館校講師

田中英資[タナカエイスケ]
1975年生。現在、北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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