出版社内容情報
川村清雄(1852年から1934年)洋画家。
幕臣の家に生まれ、幼少期から画才を示す。維新ののち西洋へ留学して本格的に画家を志し、パリやヴェネツィアで研鑽を積み帰国。日本画壇の主流には与しなかったが、勝海舟らの庇護のもと、徳川歴代将軍の肖像など数々の傑作を生み出した。西洋画の技法と江戸っ子の魂をもって独自の画風を切り拓いた孤高の天才、その知られざる生涯を歴史的資料にもとづき丹念に描く。
【目次】
はしがき
第一章 幕臣の家に生まれて
1 誕 生
2 御庭番川村家と家祖修富
3 祖父と父母
4 成 長
第二章 維新の嵐の中で
1 慶応戊辰の春
2 嵐のあと
3 静岡での日々
4 洋行の願い
第三章 留学と画家への目覚め
1 アメリカでの勉学
2 絵画修業への転向
3 フランスへ
第四章 美の都ヴェネツィアでの日々
1 美術学校入学と官費留学生への採用
2 ヴェネツィアの画家たち
3 徳川家達との再会とパリ万博
4 さらばヴェネツィア
第五章 大蔵省印刷局
1 帰 国
2 印刷局長得能良介
3 お雇い外国人と若き留学生
4 キヨッソーネとの確執
5 印刷局へ新風
6 スキャンダルと辞職
7 辞職の後
第六章 氷川の画室
1 歴代将軍像
2 勝邸の絵
3 歴代海軍将校像
4 黄海海戦図
5 海舟の死と《形見の直垂》
第七章 画壇の中の孤独
1 画塾と門弟たち
2 明治美術会
3 谷中の個展と日本美術院
4 関西画壇への波及とトモヱ会
5 日本の油絵
6 深まる孤独
第八章 清雄の芸術を愛した人々
1 小説とゴシップ
2 二人の親友、長田秋濤と和田垣謙三
3 小笠原長生とその周辺
4 出版界での活躍
5 江戸のこころを描く油絵師
6 恩讐の彼方に
第九章 雌伏の日々そして実りの時
1 逝く人と新たな出会い
2 徳川家達との絆
3 聖徳記念絵画館壁画
4 再びの個展
5 フランスへ渡った《建国》
6 《振天府》の落成
第十章 浮世の旅の終わり
1 天理教教祖像の制作
2 奈良に死す
3 長男清衛とその後
参考文献
あとがき
川村清雄略年譜
人名・事項索引
内容説明
孤高にして、規格外。探し求めた「日本の油絵」とは。
目次
第一章 幕臣の家に生まれて
第二章 維新の嵐の中で
第三章 留学と画家への目覚め
第四章 美の都ヴェネツィアでの日々
第五章 大蔵省印刷局
第六章 氷川の画室
第七章 画壇の中の孤独
第八章 清雄の芸術を愛した人々
第九章 雌伏の日々そして実りの時
第十章 浮世の旅の終わり
著者等紹介
落合則子[オチアイノリコ]
1962年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部(日本史専攻)卒業、同大学院文学研究科(日本史専攻)修士課程修了。現在、東京都江戸東京博物館学芸員。専門は日本史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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