出版社内容情報
GIGAスクール事業による「1人1台端末」の時代において、メディアがもたらす情報との関わり方を児童生徒に指導することは教師にとって必須の事項である。本書では従来からの情報モラルを軸にした保護主義一辺倒の指導ではなく、子どもたちが自ら判断できるようになることを目指して、メディアから伝達される情報についてクリティカルに考え表現する力をいかにして獲得させるか、諸外国の状況や具体的な実践例とともに解説する。
【目次】
はじめに
第Ⅰ部 現代の教育とメディア・リテラシー
第1章 メディア・リテラシーとは
1 メディア・リテラシーの定義と基本概念
2 メディア・リテラシーの歴史
3 OECDのキー・コンピテンシーとのつながり
第2章 現代における多様なリテラシー
1 情報モラルとメディア・リテラシー
2 デジタル・シティズンシップとメディア・リテラシー
3 その他に関連するリテラシー
第3章 メディア・リテラシー教育とは
1 メディア・リテラシー教育で何を教えるのか
2 メディア・リテラシー教育の授業のポイント
第4章 子どもの発達と情報教育
1 子どもの発達に応じた道徳教科書とは
2 道徳理論からみる子どもの発達
3 メディアに対する子どもの認識と発達段階
第5章 メディア・リテラシー教育としての制作活動の意義
1 アクティブラーニングとは何か
2 なぜ制作するのか
3 制作活動のジレンマ
第Ⅱ部 日本の学校教育とメディア・リテラシー
第6章 学習指導要領とメディア・リテラシー
1 2017・2018年告示学習指導要領の特徴
2 学習指導要領および検定教科書とメディア・リテラシー
3 GIGAスクール構想とメディア・リテラシー
第7章 各教科等とメディア・リテラシー
――メディア・リテラシーの視点から教科書を考える
1 制作を軸とした国語・理科の授業
2 分析を軸とした算数・音楽の授業
3「特別の教科」道徳の授業
第8章 教育課程とメディア・リテラシー
1 小学校での取り組み――青森県での事例
2 中学校での取り組み――大阪府での事例
3 高等学校での取り組み――徳島県での事例
第9章 学習評価とメディア・リテラシー
1 学習評価の理論と観点別評価
2 思考力・判断力・表現力をどう測るか
3 メディア・リテラシー教育における学習評価の事例
第10章 大人もメディア・リテラシーを学ぶ
1 教員養成におけるメディア・リテラシーの学び
――ユネスコのカリキュラムを軸に
2 日本の教員養成課程でMILカリキュラムを扱う
3 社会人対象のメディア・リテラシー講座から
第Ⅲ部 世界の学校教育とメディア・リテラシー
第11章 メディア・リテラシーを取り巻く世界の状況
1 カルチュラル・スタディーズに由来した方法を採る国々
2 ICT教育や保護主義に寄る国々
3 その他の国々
第12章 メディア・リテラシーと世界の教員養成
――カナダ・オンタリオ州の事例から<
内容説明
「ネットの悪影響から子どもを守る」「情報のウソとホントを見抜く」…その考え方でよいのか!?情報を批判的に読み解き発信する力をいかにして獲得させるか、教育現場での実践とともに探る。
目次
第1部 現代の教育とメディア・リテラシー(メディア・リテラシーとは;現代における多様なリテラシー;メディア・リテラシー教育とは;子どもの発達と情報教育;メディア・リテラシー教育としての制作活動の意義)
第2部 日本の学校教育とメディア・リテラシー(学習指導要領とメディア・リテラシー;各教科等とメディア・リテラシー―メディア・リテラシーの視点から教科書を考える;教育課程とメディア・リテラシー;学習評価とメディア・リテラシー;大人もメディア・リテラシーを学ぶ)
第3部 世界の学校教育とメディア・リテラシー(メディア・リテラシーを取り巻く世界の状況;メディア・リテラシーと世界の教員養成;カナダ・オンタリオ州のメディア・リテラシー教育の事例)
著者等紹介
森本洋介[モリモトヨウスケ]
弘前大学教育学部准教授。京都大学大学院教育学研究科博士課程研究指導認定退学。博士(教育学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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