出版社内容情報
龍造寺隆信(1529年から1584年)戦国時代の武士
肥前の一国衆に過ぎなかった龍造寺隆信は、九州の巨大勢力である大友氏を肥前から排除しただけでなく、周辺の国衆をも次々と従えてのし上がった傑物である。本書は、戦国期において九州各地に進出したその生涯を、一次史料から明らかにする。
内容説明
戦国期の肥前にあらわれた、知略に優れた傑物の実像。
目次
序章 龍造寺隆信研究の現状と課題
第一章 鎌倉・南北朝期の龍造寺氏
第二章 室町・戦国期の龍造寺氏―龍造寺家兼の実像
第三章 龍造寺隆信の登場
第四章 龍造寺隆信の勢力拡大
第五章 肥前における勢力基盤の確立
第六章 龍造寺氏による周辺諸国侵攻の実態
第七章 島原合戦と隆信の戦死
終章 隆信死後の龍造寺氏
著者等紹介
中村知裕[ナカムラトモヒロ]
1974年福岡県生まれ。現在、筑紫女学園中学校・高等学校教諭(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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金監禾重
6
待望の、一次史料を軸に据えた評伝が刊行された。これまで近世編纂資料に準拠して書かれた本を読んでの疑問がいろいろと解決され、読んでいて非常に楽しかった。「五州二島の太守」は拡大解釈による盛ったキャッチコピー。実態は太守と言えそうなのは肥前筑後二国(これも安定はしていない)。筑前肥後はその二国を確保するための一部支配にすぎず、壱岐対馬は史料なし。豊前は上下関係では無い起請文を曲解したか。「今山の戦い」以降の肥前の覇権には論争があるが、著者は龍造寺躍進説。2025/06/05
Go Extreme
2
龍造寺隆信、史実からの再評価 従来の隆信像、編纂物からの脱却 一次史料で迫る隆信の実像 肥前の一国衆、龍造寺氏の台頭 興隆の祖、龍造寺家兼の実像追求 龍造寺隆信研究の現状と問題点 隆信の肖像画と伝承イメージ 編纂物と史実の乖離、隆信像 龍造寺氏の祖、藤原季家 モンゴル襲来、龍造寺氏の武功 南北朝動乱と龍造寺一族 室町期肥前、三つ巴の権力 龍造寺家兼、水ヶ江家の創設 大内・少弐抗争と家兼父子 水ヶ江龍造寺家誅殺事件、新解釈 龍造寺胤栄の台頭と肥前国代官 隆信の家督継承と大内氏 国衆の成長と九州戦国時代2025/05/25
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