出版社内容情報
社会学における不平等研究は、当人が選択できない範囲で財や資源の獲得機会が不均衡に分布する「機会の不平等」を中心的に扱ってきた。本書は、企業の採用行動を「機会の不平等を生成・維持する重要な契機」と位置づけたうえで、大企業による新規大卒者採用を対象に、ジェンダーや学校歴・障害の有無に関する観点も踏まえつつ独自に構築したパネルデータを用いて分析。日本企業に特徴的な雇用慣行が不平等の生成・維持に寄与する、そのメカニズムに迫る。
内容説明
社会学における不平等研究は、当人が選択できない範囲で財や資源の獲得機会が不均衡に分布する「機会の不平等」を中心的に扱ってきた。本書は、企業の採用行動を「機会の不平等を生成・維持する重要な契機」と位置づけたうえで、大企業による新規大卒者採用を対象に、ジェンダーや学校歴・障害の有無に関する観点も踏まえつつ独自に構築したパネルデータを用いて分析。日本企業に特徴的な雇用慣行が不平等の生成・維持に寄与する、そのメカニズムに迫る。
目次
序章 不平等に対する組織的アプローチ
第1章 分析視角
第2章 理論的・制度的背景
第3章 分析対象と使用するデータ
第4章 採用枠・雇用慣行が学校歴構成に与える効果
第5章 女性管理職は「変化の担い手」か「機械の歯車」か?
第6章 ダイバーシティ部署設置の有効性
第7章 WLB施策の効果と経営状況との関連
終章 新卒採用の不平等を説明する組織のメカニズム
著者等紹介
吉田航[ヨシダワタル]
2022年、東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。2023年、博士(学術、東京大学)。現在、国立社会保障・人口問題研究所研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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