出版社内容情報
21世紀は、市民の時代になると期待されたが、 今日、その期待はすっかりしぼんだように見 える。他方では、NPOなどの既存のカテゴリー では語りきれない地域プロジェクトが、日本各地で活き活きと脈打っている。これらの市民的実践には、新たな言語化が必要である。本書では、市民的実践を捉える新たなレンズとして、これまでの伝統の蓄積を有しつつも、最先端の発想と仕組みを示唆する「市民的コモンズ」の概念を提案する。市民社会の次なるステージを描くための言葉として、理論的考察と実践者の語りから丁寧に概念構築を行う。
内容説明
21世紀は、市民の時代になると期待されたが、今日、その期待はすっかりしぼんだように見える。他方では、NPOなどの既存のカテゴリーでは語りきれない地域プロジェクトが、日本各地で活き活きと脈打っている。これらの市民的実践には、新たな言語化が必要である。本書では、市民的実践を捉える新たなレンズとして、これまでの伝統の蓄積を有しつつも、最先端の発想と仕組みを示唆する「市民的コモンズ」の概念を提案する。市民社会の次なるステージを描くための言葉として、理論的考察と実践者の語りから丁寧に概念構築を行う。
目次
序 市民的コモンズ概念の構築に向けて
第1部 市民育ちの現場―地域プロジェクトへの注目(「市民」はどこにいるのか;自分事化はいかにして可能なのか―地域プロジェクトによる市民育ちの可能性1―;市民性を向上させる要因とは何か―地域プロジェクトによる市民育ちの可能性2―)
第2部 市民セクターを捉える新たなレンズ―市民的コモンズ(ローカルとソーシャルを取り結ぶ―市民的コモンズの概念提起―;コモンズ研究の俯瞰と系譜;市民的コモンズ概念の検討)
第3部 市民的コモンズ概念のリアリティ―実践者との対話から(市民による地域資源の価値再構築とコモニーングの実践;操作概念としての「市民的コモンズ」と質的調査の試み)
結 市民社会の次なるステージへ思いを馳せる
著者等紹介
李妍〓[リヤンヤン]
1971年生まれ。現在、駒澤大学文学部教授。受賞歴:第11回日本NPO学会賞優秀賞受賞(2013年)、第17回日本NPO学会賞最優秀賞(林雄二郎賞)受賞(2019年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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