出版社内容情報
今日、東南アジアおよび南アジア、すなわち「熱帯アジア」における経済発展は目覚ましい。いまや経済活動の「フロンティア」とされる一方、通説的には従来、「低開発地域」「発展途上地域」と位置づけられてきた、本書は、近現代における熱帯アジアの経済発展の様相を、「人口変動」および「環境・資源」の視点を入れつつ歴史的な視野から考察する。アジア経済史研究に新しい問題提起をなす試み。
内容説明
今日、東南アジアおよび南アジア、すなわち「熱帯アジア」における経済発展は目覚ましい。いまや経済活動の「フロンティア」とされる一方、通説的には従来、「低開発地域」「発展途上地域」と位置づけられてきた。本書は、近現代における熱帯アジアの経済発展の様相を、「人口変動」および「環境・資源」の視点を入れつつ歴史的な視野から考察する。アジア経済史研究に新しい問題提起をなす試み。
目次
近現代の熱帯アジアにおける「人口変動」と「資源制約の壁」―経済史と環境史の架橋
第1部 熱帯アジアにおける自然環境と歴史的前提(熱帯アジアの自然環境と稲作;小人口世界における生業変化と人口動態―ボルネオ島北西部の事例;南アジア型発展径路の基層―「人口小規模世界」の人類史的位置について;中世初期の北インドにおける貨幣状況;多様性の展開と接合―南アジア型発展径路の近世)
第2部 近現代の熱帯アジアにおける経済発展(インド洋交易圏の形成と構造、1800~1950年―ハブ・後背地・人口扶養力;海へ下るコーヒーと山に登るココヤシ―19世紀ミナハサにおける商品作物栽培と人口増;植民地期ベンガルの米生産と市場;植民地時代までの西アフリカ経済―比較研究のための覚書;南アジア海運の定量的比較研究―1874~1913年;「緑の革命」とは何だったのか?)
著者等紹介
脇村孝平[ワキムラコウヘイ]
1954年生まれ。現在、大阪経済法科大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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