出版社内容情報
本書では、新自由主義に埋め込まれた暴力の実相を探り、その暴力が生み出す諸問題への「無自覚化」「常識化」「不可視化」、さらにそのための同意と合意の調達のメカニズムを解明する。新自由主義の呪縛を乗り越える様々な運動の現状を考察し、21世紀のグローバルな市民社会の連帯の可能性を展望する。
目次
序章 新自由主義の暴力的表層と深層―民主主義と市民社会を内破する越境型暴力
第1部 新自由主義型グローバル化と「グローバル内戦」(資本主義における死と余剰のコムニタスの哲学;新自由義型グローバル化と「放逐」される人々;「対テロ戦争」に赴く太平洋諸島出身者)
第2部 新自由主義型グローバル化における暴力の諸相(イスラエルの新自由主義政策と刑務所システム;グローバル化する新自由主義の経済回廊;フィリピンにおける超法規的殺害と新自由主義の暴力;女性の身体をめぐる排除と統合―「ラブ・ジハード」陰謀論を事例に;ロヒンギャ危機以降のポピュリズム―ミャンマー「民主化」を問い直す;国家建設の努力を崩壊させた「構造調整」;ラテンアメリカのコカイン産業と越境する暴力;新自由主義と中国環境問題―不可視化する環境危機の構造)
終章 グローバル暴力に対抗する試み―グローバル・サウスの実践から学ぶグローバルな構想
著者等紹介
松下冽[マツシタキヨシ]
1947年生まれ。現在、立命館大学名誉教授。博士(国際関係学)
山根健至[ヤマネタケシ]
1977年生まれ。現在、福岡女子大学国際文理学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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BLACK無糖好き