出版社内容情報
緻密な史料批判による実証作業を踏まえ、最新の「武士論」研究の成果に基づいて、時政の実像を捉え直す。
内容説明
北条時政(一一三八~一二一五)鎌倉幕府初代執権。源頼朝の死後、二代将軍・頼家を廃し、実朝を擁立し実権を握る。さらに娘婿・平賀朝雅を将軍にしようとするも失敗、子の政子と義時に逐われ伊豆に隠棲したとされる。緻密な史料批判による実証作業を踏まえ、最新の「武士論」研究の成果に基づいて、時政の実像を捉え直す。
目次
序章 「北条時政」のイメージ(「小土豪から陰険な権力者へ」という俗説;先学の評価)
第1章 伊豆北条氏の成立(北条氏の出自;伊豆北条の空間;北条氏の系図を読む)
第2章 流人頼朝を囲繞した人たち(伊豆に流された頼朝;流人頼朝を支えた乳母とその関係者;流人と浪人;頼朝の挙兵)
第3章 時政の周辺(在京活動を担った時定;妻の家 牧(大岡)氏)
第4章 時政と京都権門(吉田経房と時政;平頼盛と時政;一条能保と時政;時政の武力;公家政権から見た時政)
第5章 内乱期・頼朝政権下の時政(伊豆から鎌倉、そして京へ;政権掌握への布石;建久四年曾我事件と時政)
第6章 頼朝死後の時政(梶原景時の排斥;比企能員の謀殺;鎌倉幕府初代の「執権」)
第7章 時政・牧の方の失脚(「継母の党」の時政;畠山重忠の討滅;政子・牧の方の役割;伊豆の時政)
終章 時政の遺したもの(時政の子どもたち;棺を蓋いて―穏やかな晩年)
著者等紹介
野口実[ノグチミノル]
1951年千葉市生まれ。1981年青山学院大学大学院文学研究科史学専攻博士課程修了(文学博士)。千葉県公立高校教諭、京都文化博物館主任学芸員、鹿児島経済大学社会学部教授、京都女子大学宗教・文化研究所教授などを経て、京都女子大学名誉教授、同大学宗教・文化研究所客員研究員、国際日本文化研究センター共同研究員(中世前期政治・社会史専攻)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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