出版社内容情報
矢代幸雄(1890年から1975年)美術史家、評論家。
欧州に留学し、ボッティチェルリ研究で注目される。帰国後は美術研究所の設立に参画し、戦後には大和文華館初代館長ともなる。独自の方法論をもって名を馳せた日本の美術史研究の先駆者であり、幅広い人脈を活かして日本美術を世界に紹介した文化外交の達人でもあった。同時代の思潮にも目配せしながら、その知られざる生涯に迫る。
内容説明
矢代幸雄(1890~1975)。美術史家、評論家。欧州に留学し、ボッティチェルリ研究で注目される。帰国後は美術研究所の設立に参画し、戦後には大和文華館初代館長ともなる。独自の方法論をもって名を馳せた日本の美術史研究の先駆者であり、幅広い人脈を活かして日本美術を世界に紹介した文化外交の達人でもあった。同時代の思潮にも目配せしながら、その知られざる生涯に迫る。
目次
プロローグ 真珠のネクタイピン
第1章 履歴と人脈―留学まで(生い立ち;日本における同時代の美術史研究と教育の現状;インド詩人・タゴールに接して;原三渓との交流か)
第2章 欧州留学(倫敦滞在;パリ体験と美術品蒐集;イタリアへ;『サンドロ・ボッティチェルリ』刊行)
第3章 美術研究所時代(美術研究所設立まで;欧米派遣;中国美術工藝調査と北京滞在;「美術研究所」辞任)
第4章 戦中から戦後へ(『日本美術の特質』初版から第二版へ;戦後文化人としてのあゆみ;敗戦復興期における裸体の効能;海外日本古美術巡回展)
第5章 「偉大なるアマチュア」(大和文華館設立から『歎美抄』へ;美術批評家・矢代幸雄;文化外交と海外向け豪華書籍出版事業;叙勲と慶事)
エピローグ 後世への遺産
著者等紹介
稲賀繁美[イナガシゲミ]
1957年東京生まれ、広島育ち。1979年東京大学教養学部卒業。1988年パリ第7大学博士課程修了、東京大学大学院比較文学比較文化専攻単位取得退学。現在、京都精華大学教授、国際日本文化研究センター・総合研究大学院大学名誉教授、放送大学客員教授(併任)。サントリー学芸賞、渋沢・クローデル賞特別賞、倫雅美術奨励賞、和辻哲郎文化賞、フランス建築アカデミー出版賞など受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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