出版社内容情報
本書は、選挙を、(1)投票価値の平等(一票の較差是正)、(2)票を議席に転換するメカニズム(当選者の決定方法)、(3)投票行動(有権者の選択肢)の三層構造として体系的に捉え、分析する。選挙は民主主義の根幹であるが、日本の制度は国民の政治参加としての視点が弱く、政治の恣意に翻弄されやすい。本書は諸国との比較も行いながら日本の特性を客観的にあぶりだすとともに、衆議院だけでなく、参議院と地方議会の問題点も検証する。注目を集める「一票の較差」問題を基底に、民主主義を支える基盤としての選挙制度が日本でいかに是正されるべきか、体系的に思考する必読書。
内容説明
本書は、選挙を、(1)投票価値の平等(一票の較差是正)、(2)票を議席に転換するメカニズム(当選者の決定方法)、(3)投票行動(有権者の選択肢)の三層構造として体系的に捉え、分析する。選挙は民主主義の根幹であるが、日本の制度は国民の政治参加としての視点が弱く、政治の恣意に翻弄されやすい。本書は諸国との比較も行いながら日本の特性を客観的にあぶりだすとともに、衆議院だけでなく、参議院と地方議会の問題点も検証する。注目を集める「一票の較差」問題を基底に、民主主義を支える基盤としての選挙制度が日本でいかに是正されるべきか、体系的に思考する必読書。
目次
序章 政治参加と選挙
第1章 一票の較差と司法の判断
第2章 較差是正制度
第3章 諸国の選挙制度と較差是正制度の特徴
第4章 衆議院の選挙制度と一九九四年改革
第5章 二〇一一年最高裁判決と政治の対応
第6章 二院制議会と参議院
第7章 地方議会
第8章 選挙と政党
終章 選挙制度と選挙
著者等紹介
岩崎美紀子[イワサキミキコ]
福岡県生まれ。津田塾大学国際関係学科卒業。ボルドー大学大学院修了(歴史学修士)、モントリオール大学大学院博士課程修了(Ph.D.政治学)。筑波大学人文社会系教授(国際総合学類担当)を経て、筑波大学名誉教授。著書に、『行政改革と財政再建―カナダはなぜ改革に成功したのか』(カナダ首相出版賞審査員特別賞受賞)(2002年)(御茶の水書房)、『カナダ現代政治』(カナダ首相出版賞受賞)(東京大学出版会、1991年)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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