出版社内容情報
人と人とが「共に生きる」とはいかなることか?――
従来の客観主義的研究では掬い取れなかった人間の内面や心の交流を真正面から扱う「接面」という新たなパラダイム。本書では、「保育」「障碍」「精神科デイケア」「ホスピス・緩和ケア」「音楽療法」「トランスジェンダー」などの多彩な領域における実践者・研究者が、エピソード記述やインタビューを通して「接面」を鮮やかに描き出し、「接面の人間学」が切りひらく新たな可能性を示す。――自らの生き様と重ね、自らの思いを交えて紡がれた珠玉の11篇から、いまあらためて人が周囲との関係の中で生きることの意味を問い、見つめ直す。
内容説明
人と人とが「共に生きる」とはいかなることか?従来の客観主義的研究では掬い取れなかった人間の内面や心の交流を真正面から扱う「接面」という新たなパラダイム。本書では、「保育」「障碍」「精神科デイケア」「ホスピス・緩和ケア」「音楽療法」「トランスジェンダー」などの多彩な領域における実践者・研究者が、エピソード記述やインタビューを通して「接面」を鮮やかに描き出し、「接面の人間学」が切りひらく新たな可能性を示す。―自らの生き様と重ね、自らの思いを交えて紡がれた珠玉の11篇から、いまあらためて人が周囲との関係の中で生きることの意味を問い、見つめ直す。
目次
「共に生きる」とはどういうことか
第1部 接面を共に生きる(保育の場にみる発達障碍のある子どもの生きる姿―その子は何を楽しみ、何に困っているのか;接面から考える特別支援教育のかたち―「共に生きる構え」を通して「あなた」と分かち合えたこと;保育者養成校での“教える‐教えられる”という関係性の形成―保育者になるという「前向きの心」の育ちを接面パラダイムで読み解く)
第2部 接面の力動と構造(自閉スペクトラム症の子どもとの音楽療法における音・音楽と接面―自己性の育ちへのアプローチ;接面が立ち上がるとき―「森のようちえん」における私と子どもの関わりから;「接面」と集団のダイナミズム―居場所型精神科デイケアの治療)
第3部 接面からもたらされるインパクト(トランスジェンダー当事者同士の「語り合い」によって生まれた接面―接面を描く意味とインタビュー調査の特異性;盲ろう者とコミュニケーション―共に「より良く生きる」ために;慢性の病いと共に生きる―あるがん患者の面接を通して;生と死の境界を共に生きる―死と向き合う場で共にあること)
接面とはどういう概念なのか―家族の回想録から
著者等紹介
鯨岡峻[クジラオカタカシ]
京都大学名誉教授。京都大学博士(文学)
大倉得史[オオクラトクシ]
京都大学大学院人間・環境学研究科教授。京都大学博士(人間・環境学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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