出版社内容情報
本書では、「主体的な力」「自己をわかる力」「自己成長を追究する力」「価値の深まりを追究する豊かな内面性」を育てるための人間教育の教授学のあり方、ひいては日本の教育に必要な教授学のあり方を探求する。まず、人間教育を実現するための教授学の基本となる考え方やこれまで我が国で行われてきた授業改革から学ぶべき点などを示す。そして、生きていくために必要となる様々な力やスキルを授業の中でどのように具現化していくのかを考える。
目次
プロローグ 人間教育の教授学を追究して
第1部 人間教育の教授学の基本(学力保障と成長保障の両全とは;個性を伸ばすとは;人間教育を進めるために求められること―教科学習を介して何を培うのか(目標分析と目標構造図)
子どもにとっての授業の意味を考える
人間らしさのある学びが成立する教材の条件
これまでの授業改革が人間教育の教授学に示唆すること)
第2部 人間教育を具現する(学習意欲を高める授業―学び続ける子どもに;科学的な思考力・判断力・表現力を育てる授業―自ら考え、判断し、表現する子どもの育成をめざして;円滑な対人関係の基盤となるソーシャルスキルを育てる授業―人との関わりの意義;ものづくり・生きるためのスキルを育てる授業―現代社会を生き抜くために;人間教育としての言葉の教育;自らの身体を考える授業―身体知、健康、体力など、身体的自己とつなぐ;インクルーシブな保育や教育―一人一人がユニークな存在であることからはじめる教育)
エピローグ 子どもの学びを真に支援する
著者等紹介
梶田叡一[カジタエイイチ]
桃山学院教育大学学長。1941年島根県生まれ。京都大学文学部哲学科心理学専攻卒業。文学博士。大阪大学教授、京都大学教授、兵庫教育大学学長などを経て、2018年より現職。中央教育審議会副会長・教育課程部会長などを歴任
浅田匡[アサダタダシ]
早稲田大学人間科学学術院教授。1958年兵庫県生まれ。大阪大学人間科学部人間科学科卒業。大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程教育学専攻退学。大阪大学助手、国立教育研究所研究員、神戸大学助教授、早稲田大学助教授を経て、2006年より現職
古川治[フルカワオサム]
桃山学院教育大学人間教育学部客員教授。1948年大阪府生まれ。桃山学院大学社会学部卒業。大阪府立公立学校教員、小学校長、中学校長、箕面市センター所長、甲南大学教職教育センター教授を経て、2019年より現職
鎌田首治朗[カマダシュウジロウ]
桃山学院教育大学人間教育学部教授。1958年生まれ。2014年広島大学大学院教育学研究科文化教育開発専攻博士課程後期修了。京都市立小学校教頭、環太平洋大学次世代教育学部教授、奈良学園大学人間教育学部教授を経て、2018年より現職
角屋重樹[カドヤシゲキ]
日本体育大学大学院教育学研究科長/児童スポーツ教育学部教授。1949年生まれ。1980年広島大学大学院教育学研究科博士課程教科教育学(理科教育)専攻単位取得後退学/博士(教育学)。広島大学教育学部助手、宮崎大学教育学部助教授、文部省初等中等教育局教科調査官、広島大学教育学部教授、教育学研究科教授、広島大学附属福山高等学校校長、国立教育政策研究所教育課程研究センター基礎研究部部長を経て、2013年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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