出版社内容情報
フランスは、欧州トップ水準の出生率と比較的高い女子労働力率を誇り、その家族政策は各国の関心を集めている。しかし実際には親の希望が強い保育所は不足し、最も利用が多いのは保育所でなく保育ママである。そしてパリでは、保育ママやナニーなどの在宅保育を担っているのは主に移民女性たちである。本書は、そうした保育の実態とケアの供給構造を、家族政策の分析と、親・ケア労働者への聞き取り調査から明らかにする。
内容説明
フランスは、欧州トップ水準の出生率と比較的高い女子労働力率を誇り、その家族政策は各国の関心を集めている。しかし実際には親の希望が強い保育所は不足し、最も利用が多いのは保育所でなく保育ママである。そしてパリでは、保育ママやナニーなどの在宅保育を担っているのは主に移民女性たちである。そうした保育の実態とケアの供給構造を、家族政策の分析と、親・ケア労働者への聞き取り調査から明らかにする。
目次
ケアという営み―ジェンダー、階級、エスニシティが交錯する地平
第1部 フランス在宅保育の歴史と現在(「個人化」という政治的選択;現代フランスにおける女性の就業と家族政策、保育分布;家族政策と保育、女性の就労の歴史)
第2部 需要・供給の生成(需要が生成されるプロセス;供給が生成されるプロセス)
第3部 ケアの担い手と利用者の相互行為(感情をめぐる相互作用;ケアの値段;時間をめぐる交渉)
フランス式保育の解決方法が意味するもの
著者等紹介
牧陽子[マキヨウコ]
パリ第一大学修士課程修了(修士、政治学)。東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(修士、政治学)。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了(博士、社会学)。現在:上智大学外国語学部フランス語学科准教授。専門分野は家族社会学、社会政策、ジェンダー。主著「1970年代フランス福祉国家と家族モデルの変容過程―議会の言説・文書分析から」『社会政策』7(1)、2015年、2014年程ケ谷基金男女共同参画・少子化に関する研究活動顕彰事業・論文部門優秀賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
-
- 和書
- 学聖無着道忠