出版社内容情報
社会学の「おもしろさ」
われわれが生きているこの社会は、社会学者にはどのように見えるのか
私は、「学説」「理論」「実証」「実践」を社会学の全体性とよんでいる。そして、ひとりの社会学者として、これまでずっとこの社会学の全体性を大切にしたいと願ってきた。本書はその成果である。われわれが生きているこの社会は、社会学者にはこのように見えるのだ、ということを書いたつもりである。読者には、本書を読んで、そうした私の志向してきた社会学の面白さを感じ取っていただけたら幸いである。(「はじめに」より)
内容説明
社会学の「おもしろさ」。われわれが生きているこの社会は、社会学者にはどのように見えるのか。
目次
第1部 学説と理論(他者を感じるとき;社会学と実証すること;神島二郎の論点)
第2部 情報とコミュニケーション(21世紀における情報とコミュニケーションの基本概念;ジェンダーの知識社会学;戦後期双六にみる日本人のエートス)
第3部 時代と地域社会(日本におけるポスト大衆社会;新幹線新駅中止;地方行政官僚制の文化特性)
著者等紹介
早川洋行[ハヤカワヒロユキ]
1960年静岡県生まれ。1984年横浜市立大学文理学部文科卒業。1991年中央大学大学院文学研究科社会学専攻満期退学後、滋賀大学教育学部講師、助教授、教授を経て、名古屋学院大学現代社会学部教授、滋賀大学名誉教授。博士(社会学)・名古屋大学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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skunk_c
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大学同窓の社会学者が異なるテーマで著した論文9本をまとめたもの。通常こうした論文集成本は重複が多くなりがちだが、「学説と理論」「情報とコミュニケーション」「時代と地域社会」にそれぞれ3本ずつ振り分けられ、社会学の様々な考え方やアプローチが示されており、かつ全部をトータルに眺めると、この著者の考える社会学を見通すことができる。特に神島二郎の学説は初めて触れたが興味深い。また地方行政官僚制への実体験に基づく批判はこの著者らしく思わずにんまり。一方漫画や双六の分析は面白かったがもう少し踏み込んでもらいたかった。2020/04/11
昌也
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再読:第5章ジェンダーの知識社会学は再読したい。2023/01/26