出版社内容情報
戦後日本外交は、冷戦下、アメリカとの同盟関係に配慮し、戦争と植民地化の被害国の不信感と向き合いながら、旧敵国との関係を修復するという難題に直面した。日本はこの二重の困難をどう克服し、近隣諸国との外交を立て直したのか。本書は、その全体像を体系的に明らかにする。歴代政権による台湾、ソ連、韓国、中国との国交正常化の歴史を、政策決定者の認識と判断に着目した外交理論により分析していく。国際政治理論と日本外交史を架橋し、外交力学と国内政治、経済利益と歴史認識の複合作用に平和への道筋を見出す画期的研究。
内容説明
戦後日本外交は、冷戦下、アメリカとの同盟関係に配慮し、戦争と植民地化の被害国の不信感と向き合いながら、旧敵国との関係を修復するという難題に直面した。日本はこの二重の困難をどう克服し、近隣諸国との外交を立て直したのか。本書は、その全体像を体系的に明らかにする。歴代政権による台湾、ソ連、韓国、中国との国交正常化の歴史を、政策決定者の認識と判断に着目した外交理論により分析していく。国際政治理論と日本外交史を架橋し、外交力学と国内政治、経済利益と歴史認識の複合作用に平和への道筋を見出す画期的研究。
目次
戦後の平和と敗者の外交
第1部 関係修復の国際政治学(先行研究とその批判;関係修復の外交理論;実証分析の方法)
第2部 戦後日本の関係修復外交の歴史事例分析(冷戦と吉田・鳩山政権の関係修復外交;岸・池田政権の韓国、中国に対する援助と謝罪;佐藤・田中政権の謝罪と韓国、中国との国交正常化)
敗者の創る戦後秩序
著者等紹介
福島啓之[フクシマヒロユキ]
1971年徳島県生まれ。1994年東京大学教養学部教養学科第3国際関係論分科卒業。1996年東京大学大学院総合文化研究科国際関係論専攻修士課程修了。2002年オハイオ州立大学政治学部大学院修士課程修了。東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士課程単位取得退学。2008年博士(学術、東京大学)。現在、東京大学大学院総合文化研究科学術研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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