出版社内容情報
明智光秀(1528?から82年)・秀満(1536?から82年) 戦国武将。
織田家重臣として活躍しながらも、主君信長への謀反を起こした明智光秀とその女婿秀満。本書では、謎に包まれた二人の前半生、そして行動と人となり、さらには本能寺の変に至った動機と背景を解明する。
内容説明
明智光秀(一五二八?~八二)・秀満(?~一五八二)戦国武将。織田家重臣として活躍しながらも、主君信長への謀反を起こした明智光秀とその女婿秀満。本書では、謎に包まれた二人の前半生、そして行動と人となり、さらには本能寺の変に至った動機と背景を解明する。
目次
第1章 明智光秀とはそもそも何者か
第2章 織田信長に仕えるまでの光秀
第3章 織田信長に仕える光秀
第4章 信長家臣として頭角を現す光秀
第5章 光秀の丹波経略と丹波の領国経営
第6章 本能寺の変の謎を解く
第7章 本能寺の変後の光秀と山崎の戦い
第8章 光秀の人となり
著者等紹介
小和田哲男[オワダテツオ]
1944年静岡県生まれ。1972年早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了(文学博士)。静岡大学講師、助教授、教授を経て、静岡大学名誉教授(日本中世史専攻)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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こーた
251
大河ドラマ『麒麟がくる』の時代考証者による評伝。本能寺の変は戦国史上、いや日本史上最大のミステリと言っていい。犯人はわかっているのに、動機が不明なホワイダニット。いや「そのとき」以前に、明智光秀とはそもそも何者なのか。どこから来て、如何にして織田軍団の出世頭となったか。その生涯はフーダニットであり、またハウダニットとして読むこともできる。学者たちは様々な学説を唱え、ときに激しく対立する。反対意見を紹介し、また紙上で反論する。その説に飛躍や矛盾はないか。信頼できる資料に基づいているか。新資料の発見が新説を⇒2020/04/03
金吾
30
秀満は併記されるほど触れられていませんが、光秀に関しては前半生から資料を紐解いて語られています。本能寺の変については自説を力説しています。2022/10/03
Kiyoshi Utsugi
28
小和田哲男の「明智光秀・秀満 ときハ今あめが下しる五月哉」を読了しました。 個人的には、自分で訪れた城跡が登場する第5章の「光秀の丹波経略と丹波の領国経営」が一番読み応えがありました。福知山市猪崎にある鬼ヶ城、丹波市春日町黒井にある黒井城、佐用郡上月町上月にある上月城、丹波篠山市福住にある籾井城などが登場します。 まだ一度も行ったことのない八上城には行ってみたくなりました。 もちろん第6章の「本能寺の変の謎を解く」は、この本としてのクライマックスではあります。2020/07/25
shoko
20
もう10年以上大河ドラマから離れていたのに、今回は何故か気になって観始めたら、明智光秀のことを何も知らない自分に気づいた。まずは勉強、と思い手に取ったのがこの本。全てが明らかになっているわけではないのに、とてもわかりやすかった。ますます興味が沸きました。2020/04/03
nagoyan
17
優。高名な戦国史家による明智光秀・秀満の評伝。といいつつ、女婿の秀満はほとんど言及がない。1章は光秀の出自を考察するが、土岐氏の支族だろうで終わる。ところが、2章では他家から明智氏へ入ったことを前提に道三、ひいては信長室と血縁があったと考える。なお、義昭とは越前で会ったとしながら章末の処理はいかがなものか。6章で本能寺の変を考察する。結論から言うと、著者は「信長非道阻止説」を唱える。武田滅亡後の信長の自己神格化、恵林寺焼討、暦・馬揃等での朝廷威迫等の「非道」阻止が動機とする。⇒2019/12/05