内容説明
1970年代に西欧諸国から始まった教育の地方分権化は、2000年前後には開発途上の多くの国々でも拡大した。本書では、分権化に批判的な見方も強まる状況の下、自律的学校経営(SBM)を肯定的に取り上げその効果を立証することでSBMの必要性を示す。調査対象としたカンボジアでは、大量虐殺の歴史を経て崩壊した教育システムからの立て直しの過程で、地域住民の学校参加を可能とする「学校支援委員会」が2000年度以降に導入された。学校支援委員会が学校運営に関与することによりどのような効果をもたらすのか、その実態とともに詳細に考察する。
目次
第1章 教育の地方分権化
第2章 カンボジアの教育と分権化
第3章 学校運営における住民参加の調査
第4章 学校支援委員会による学校ガバナンス
第5章 地域住民の学校参加の阻害要因と促進要因
結論 カンボジアの学校運営における住民参加
著者等紹介
江田英里香[エダエリカ]
2001年神戸学院大学人文学部卒業。2003年神戸大学大学院国際協力研究科修了修士(学術)。2012年神戸大学大学院国際協力研究科、単位取得退学。2017年博士(学術)取得。2006年より八洲学園大学生涯学習学部家庭教育課程専任講師、2014年より神戸学院大学現代社会学部社会防災学科専任講師、2018年より同大学准教授。社会活動:特定非営利活動法人NGO活動教育研究センター常任理事、カンボジアのノンフォーマル教育支援事業に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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