出版社内容情報
物流の変革にともない卸売企業の役割が終焉を迎えると言われてきたが、これはいまだ現実のものとはなっていない。本書はこの問題について実証的な解明を試みる。いまやナショナルホールセラーとして着実に発展を続ける伊藤伊を事例として取り上げ、史料や聞き取り調査から丹念に分析することにより、現代の卸売企業の社会的・経済的な意義を明らかにする。
内容説明
成長し続ける卸売企業の経営史的研究から「問屋無用論」への実証的な議論を試みる。
目次
序 日雑総合卸売企業の直販化と全国化への展開
第1章 伊藤伊の創業と経営基盤の形成
第2章 株式会社の設立と経営体制(一九六〇年代後半から八〇年代前半)
第3章 多段階取引経営の特徴(一九六〇年代後半から八〇年代前半)
第4章 所有・経営と取引関係の変容(一九八〇年代半ばから二〇〇〇年代前半)
第5章 機能進化と水平的広域展開の端緒(一九八〇年代後半から九〇年代半ばまで)
第6章 水平的広域展開と全国卸への布石(一九九〇年代後半以降)
第7章 損益・財務面の特徴(一九八五年以降)
結 伊藤伊の広域展開と流通革命
著者等紹介
佐々木聡[ササキサトシ]
1957年青森市生まれ。1988年明治大学大学院経営学研究科博士後期課程単位取得退学。1995年博士(経営学)(明治大学)。現在、明治大学経営学部教授。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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