出版社内容情報
「諦め」の心理的プロセスや心の健康への影響にかんする研究成果を踏まえ、独自に開発したアプリの内容や活用方法等を紹介
内容説明
インターネットを用いた認知行動療法がいま世界的に注目されていますが、わが国でそれを有効に活用するためには日本的な心のあり方に合わせることが必要です。本書は、最新の認知行動療法における「アクセプタンス」の重要性を踏まえ、日本的なアクセプタンスとしての“前向きな諦め”の定義と構造、心理プロセス、心の健康への影響について、インタビュー調査・質問紙調査にもとづいて考察しています。その上で、独自に開発した“前向きな諦め”を促すスマートフォンアプリケーションの内容や効果研究を紹介します。
目次
第1部 “諦め”は私たちの人生や心の健康にどうかかわるか(なぜ“諦め”に着目するのか―日本文化にそくした認知行動療法実践に向けて;“諦め”の全体像を理解する―語られたエピソードの分析から;“諦め”が心の健康におよぼす様々な影響―質問紙調査の分析から)
第1部から第2部へ “前向きな諦め”とは何か―研究からみえてきたもの
第2部 “前向きな諦め”のためのインターネット認知行動療法(インターネット認知行動療法とは何か;“前向きな諦め”を促すセルフケア・アプリケーションの開発;“前向きな諦め”を促すセルフケア・アプリケーションの実践)
著者等紹介
下山晴彦[シモヤマハルヒコ]
1957年生まれ。1983年東京大学大学院教育学研究科博士課程中退。東京大学学生相談所助手、東京工業大学保健管理センター専任講師などを経て、東京大学大学院臨床心理学コース教授。博士(教育学)、臨床心理士
菅沼慎一郎[スガヌマシンイチロウ]
1987年生まれ。2010年京都大学文学部哲学基礎文化学系宗教学専修卒業。2015年東京大学大学院教育学研究科総合教育科学専攻臨床心理学コース修士/博士課程修了。現在、東京大学大学院教育学研究科総合教育科学専攻臨床心理学コース・東京大学ソーシャルICTグローバル・クリエイティブリーダー育成プログラム(GCL)特任助教。東京認知行動療法センター臨床心理士。博士(教育学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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