出版社内容情報
どんな家に住むか、完全に自由な選択ができるのか、積み重ねられてきた政治的決定が選択を縛る。家族を持つようになれば住宅を買う、そのような「持家社会」は、日本においてなぜ形成されてきたのか。本書では、新築住宅を購入するという選択が、様々な個別の法律や規範・慣習などに相互補完的に支えられてきたことを明らかにする。経済面だけでなく、政治の側面からの議論を深めることにより立体的にその「制度」に迫る。
序 章 本書の課題
1 都市政治の争点としての住宅
2 都市と政治権力
3 都市政治へのアプローチ
第1章 住宅をめぐる選択
1 持家住宅か賃貸住宅か
2 住宅の更新──住宅双六
3 新築住宅と中古住宅
4 住宅供給の論理
5 本章のまとめ
第2章 住宅への公的介入
1 住宅政策の考え方とその萌芽
2 政府による住宅の供給──住宅政策の「三本柱」
3 住宅政策の転換
4 国際比較の中の日本
5 本章のまとめ
第3章 広がる都市
1 なぜ都市に住むのか
2 都市空間の利用
3 地方自治体の都市政策
4 都市政治の対立軸
5 本章のまとめ
第4章 集合住宅による都市空間の拡大
1 集合住宅の誕生と普及
2 分譲マンションという住み方
3 集合住宅の公共性
4 分譲マンションの終末期
5 本章のまとめ
第5章 「負の資産」をどう扱うか
1 増加する空き家とその弊害
2 空き家対策の進展と限界
3 災害による住宅の被害と救済
4 平時と災害時をつなげる政策
5 本章のまとめ
終 章 「制度」は変わるか
1 本書の議論
2 住宅政策のゆくえ
参考文献
あとがき
索 引
砂原 庸介[スナハラ ヨウスケ]
著・文・その他
内容説明
家族を持つようになれば住宅を買う、そのような「持家社会」は、日本においてなぜ形成されてきたのか。本書では、新築住宅を購入するという選択が、様々な個別の法律や規範・慣習などに相互補完的に支えられてきたことを明らかにする。経済面だけでなく、政治の側面からの議論を深めることにより立体的にその「制度」に迫る。
目次
序章 本書の課題
第1章 住宅をめぐる選択
第2章 住宅への公的介入
第3章 広がる都市
第4章 集合住宅による都市空間の拡大
第5章 「負の資産」をどう扱うか
終章 「制度」は変わるか
著者等紹介
砂原庸介[スナハラヨウスケ]
1978年大阪府生まれ。2006年東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士後期課程単位取得退学。2009年博士(学術)。大阪市立大学大学院法学研究科准教授、大阪大学大学院法学研究科准教授、神戸大学大学院法学研究科准教授を経て、ブリティッシュコロンビア大学アジア研究所客員准教授(2016年8月~2018年8月)。現在、神戸大学大学院法学研究科教授。『大阪』中公新書、2012年、第35回サントリー学芸賞受賞。『分裂と統合の日本政治』千倉書房、2017年、第17回大佛次郎論壇賞受賞、ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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