出版社内容情報
最新の研究成果と現場からの声も盛り込んだ日本の国際平和協力のこれからを考える必携書。1992年、初めての自衛隊PKO派遣から25年を経過し、日本の国際平和協力は、国際社会への関与のなかで、必須の活動の一つとなっている。現在、ODAとPKOに自衛隊が密接に連携する場面も生まれ、国際平和協力法には「駆けつけ警護」が盛り込まれた。日本の国際平和協力は、何が変わり、何が枠組みのなかで実行可能になったのか。最新の研究成果と現場からの声を盛り込んだ、初学者から専門家まで必携の国際平和協力の概説書。
はしがき
主要関係法令略称一覧
主要欧文略語一覧
序 章 国際平和協力の見取り図
1 本書の二つの目標と前提
2 本書の焦点
3 4象限の見取り図
4 本書の構成
Column 1 国際平和協力の人材育成
第?部 国際平和活動の歴史・理論と日本の取り組み
第1章 国際平和活動の歴史と変遷
1 冷戦期
2 1990年代の変化:国連PKOから国連平和活動へ
3 2000年代以降の国連PKO
4 国際平和活動の今後
Column 2 NGOによる国際平和協力
第2章 国際平和活動をめぐる概念の展開
1 国際平和活動の概念史
2 自由主義の広がりと国際平和活動の拡大
3 介入主義の深化と国際平和活動の変化
Column 3 警察による国際平和協力
第3章 日本の国際平和協力政策の起源と展開
1 冷戦期の日本と国連PKO
2 湾岸危機・戦争と国連PKOへの人的貢献の始まり
3 拡大する日本の役割
4 新しい国際平和協力の模索
Column 4 PKO以外の国際平和協力業務(選挙監視や物資協力)
Column 5 JICAによる平和構築支援
第4章 日本の国際平和協力の現状と課題
1 安全保障政策の再構築と国際平和協力の新機軸
2 平和安全法制と国際平和協力のあり方の変容
3 平和安全法制の効果と課題
4 日本の国際平和協力の今後の方向性
Column 6 国家安全保障戦略としての国際平和協力
Column 7 アデン湾での海賊対処
第?部 日本の国際平和協力の事例
第5章 カンボジア:「統合化」に向けた前哨戦
1 カンボジアをめぐる紛争の背景
2 国際的背景
3 日本参加の政治的理由
4 日本参加の法的根拠
5 日本の具体的な活動の概要
6 日本の取り組みの成果と課題
Column 8 自衛隊の PKO 派遣の他事例
Column 9 オールジャパン連携
第6章 東ティモール:「統合化」への適応と「積極化」への課題
1 東ティモールをめぐる紛争の背景
2 国際的背景
3 日本参加の政治的理由
4 日本参加の法的根拠
5 日本の具体的な活動の概要
6 日本の取り組みの成果と課題
Column 10 女性自衛官の PKO参加
第7章 インド洋(アフガニスタン):湾岸戦争の教訓と米国への貢献
1 アフガニスタンをめぐる対テロ戦争の背景
2 国際的背景
3 日本参加の政治的理由
4 日本参加の法的根拠
5 日本の具体的な活動の概要
6 日本の取り組みの成果と課題
Column 11 アフガニスタンの地方復興チーム(PRT)
第8章 イラク:進んだ「統合化」と迷走した「積極化」
1 イラク戦争をめぐる背景
2 国際的背景
3 日本参加の理由
4 日本参加の法的根拠
5 日本の具体的な活動の概要
6 日本の取り組みの成果と課題
Column 12 ミンダナオ包括的和平
Column 13 非国連主導型国際平和活動の事例
第9章 ハイチ:地震災害救援から国連PKOへの切れ目のない支援
1 ハイチをめぐる紛争の背景と大地震
2 国際的背景
3 日本参加の政治的理由
4 日本参加の法的根拠
5 日本の具体的な活動の概要
6 日本の取り組みの成果と課題
Column 14 フィリピンにおける国際緊急援助活動
第10章 南スーダン:自衛隊に「文民の保護」はできるのか
1 南スーダンをめぐる紛争の背景
2 国際的背景
3 日本参加の政治的理由
4 日本参加の法的根拠
5 日本の具体的な活動の概要
6 日本の取り組みの成果と課題
Column 15 駐南スーダン日本大使奮戦記
Column 16 「駆けつけ警護」任務の意味と限界
終 章 日本の国際平和協力の課題と展望
1 これまでの国際平和協力の実績と課題
2 岐路に立つ日本の国際平和協力の今後の方向性と課題
Column 17 映画で学ぶ国際平和協力
巻末資料 国連 PKO一覧(1948-2017年)
あとがき
索 引
上杉 勇司[ウエスギ ユウジ]
編集
藤重 博美[フジシゲ ヒロミ]
編集
内容説明
日本の国際平和協力は、何が変わり、何が枠組みのなかで実行可能になったのか。最新の研究成果と現場からの声を盛り込んだ、初学者から専門家まで必携の国際平和協力の概説書。
目次
第1部 国際平和活動の歴史・理論と日本の取り組み(国際平和活動の歴史と変遷;国際平和活動をめぐる概念の展開;日本の国際平和協力政策の起源と展開;日本の国際平和協力の現状と課題)
第2部 日本の国際平和協力の事例(カンボジア:「統合化」に向けた前哨戦;東ティモール:「統合化」への適応と「積極化」への課題;インド洋(アフガニスタン):湾岸戦争の教訓と米国への貢献
イラク:進んだ「統合化」と迷走した「積極化」 ほか)
著者等紹介
上杉勇司[ウエスギユウジ]
早稲田大学国際学術院教授、沖縄平和協力センター副理事長、広島平和構築人材育成センター理事。国際紛争分析学Ph.D.(ケント大学)
藤重博美[フジシゲヒロミ]
法政大学グローバル教養学部准教授。政治学Ph.D.(ロンドン大学)。冷戦後の自衛隊役割の変遷や平和構築などを中心に研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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