出版社内容情報
政治力学と政策の特徴をとらえ、EUの首都を有する多民族・多言語国家を学ぶ初学者向けテキストベルギーは「EUの首都」ブリュッセルを有する多言語国家である。
そのなかでいかに共存を模索し分裂危機を克服しようとするのか。
初学者にもわかり易い記述で、連邦制導入後のベルギーの全体像を学ぶテキスト。
はしがき
序 章 何のために現代ベルギー政治を学ぶのか(正躰朝香・津田由美子・日野愛郎・松尾秀哉)
1 本書の目的
2 ベルギーの主要な政治制度
3 本書の構成
第?部 ベルギーの政治力学
第1章 連邦化をめぐる政治史(津田由美子)
1 独立から第1次世界大戦まで
2 第1次世界大戦後から第2次世界大戦まで
3 第2次世界大戦後の言語・地域問題
4 政治勢力の分裂と政治争点化
5 連邦国家としてのベルギー
第2章 ベルギー政治における国王(松尾秀哉)
1 ベルギーにおける国王の政治的役割
2 奇妙な君主国の誕生
3 ベルギー政治と国王たち
4 現代ベルギー政治と国王
5 テロの時代の国王
第3章 政党政治のダイナミズム(日野愛郎)
1 伝統3政党の形成
2 地域主義政党の台頭と伝統3政党の分裂
3 新興政党の参入
4 伝統政党の変容
第4章 柱状化社会(作内由子)
1 柱状化とは何か
2 柱状化の過程??独立の1831年から戦間期
3 第2次世界大戦後の柱の構造
4 さらなる脱柱状化へ
第5章 EU統合とベルギー政治(正躰朝香)
1 ベルギー政治における欧州統合の位置づけ
2 ヨーロッパ統合におけるベルギーの役割
3 EU統合による国内政治への影響
4 EU統合とベルギー
第?部 ベルギーの主要政策
第6章 言語・教育政策(石部尚登)
1 言語・教育政策史
2 言語政策の「共同体化」
3 教育政策の「共同体化」
4 新しい言語「問題」
第7章 文化政策(井内千紗)
1 文化政策のなりたち
2 文化分権体制の成立
3 分権化以降の政策の展開
4 文化実践にみる超域的展開
第8章 社会保障政策・家族政策(千田 航)
1 ベルギー福祉国家の位置づけ
2 福祉国家の形成と管理運営体制
3 社会保障の個別政策
4 家族政策
5 ベルギー福祉国家のこれから
第9章 移民政策(中條健志)
1 ベルギーにおける移民
2 移民受け入れの歴史
3 移民政策の分権化
4 移民の統合
5 移民と統合
第10章 環境・エネルギー政策(本田 宏)
1 原爆用ウラン採掘から原子力産業の発展へ
2 反原発運動の登場から原発新設凍結へ
3 核廃棄物政策の転回
4 脱原発法をめぐる曲折
第11章 安楽死法にみる生命倫理(三井美奈)
1 安楽死の歩み
2 死の要件
3 法が変える社会
4 欧州の模索
第12章 外交・安全保障政策(小林正英)
1 ベルギー安全保障政策の現在
2 平和主義とその捻転としての国際協調
3 冷戦期のベルギー
4 冷戦後
5 ベルギー的平和主義とベルギー的国際協調のゆくえ
現代ベルギー政治関係資料
索 引
津田 由美子[ツダ ユミコ]
編集
松尾 秀哉[マツオ ヒデヤ]
編集
正躰 朝香[ショウタイ アサカ]
編集
日野 愛郎[ヒノ アイロウ]
編集
内容説明
ベルギーは「EUの首都」ブリュッセルを有する多言語国家である。そのなかでいかに共存を模索し分裂危機を克服しようとするのか。初学者にもわかり易い記述で、連邦制導入後のベルギーの全体像を学ぶテキスト。
目次
第1部 ベルギーの政治力学(連邦化をめぐる政治史;ベルギー政治における国王;政党政治のダイナミズム;柱状化社会;EU統合とベルギー政治)
第2部 ベルギーの主要政策(言語・教育政策;文化政策;社会保障政策・家族政策;移民政策;環境・エネルギー政策 ほか)
著者等紹介
津田由美子[ツダユミコ]
1959年生まれ。1994年東京大学大学院法学研究科博士課程修了。関西大学法学部教授
松尾秀哉[マツオヒデヤ]
1965年生まれ。2007年東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。聖学院大学政治経済学部准教授、北海学園大学法学部教授を経て、龍谷大学法学部教授
正躰朝香[ショウタイアサカ]
1969年生まれ。1999年東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士課程単位取得満期退学。京都産業大学外国語学部国際関係学科教授
日野愛郎[ヒノアイロウ]
1974年生まれ。2006年英国エセックス大学大学院博士課程修了、Ph.D.(Government)。早稲田大学政治経済学術院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 流想十郎蝴蝶剣 角川文庫