内容説明
日本では、パートタイム労働市場の拡大とパートタイマーの企業内定着と同時に、パートタイム労働者と正社員との賃金格差が広がり、「職務と処遇の不均衡」が拡大している。本書では、スーパーマーケット産業の事例を通じて、このような現象が起きる構造と過程を、ジェンダー視点と行為者戦略アプローチから、企業、労働組合、パートタイマー本人それぞれの行為戦略を分析する。日本的パートタイム労働市場の特徴の形成と再生産を解き明かす試み。
目次
序章 日本におけるパートタイム労働とは
第1章 スーパーマーケット産業とパートタイム労働―主婦パートの基幹労働力化
第2章 企業の行為戦略―制限的内部化と区別作り
第3章 労働組合の行為戦略―排除と包摂
第4章 主婦パートの行為戦略―受容と抵抗
終章 日本的パートタイム労働市場の変容と再生産―主婦協定の改正と制限的内部化の拡張
著者等紹介
金英[キムヨン]
社会学博士(ソウル大学)。釜山大学校社会学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。