内容説明
アフガニスタンでは、タリバンなどの反政府勢力との紛争が今も続いている。そのなかでの平和構築はいかなる形があるのか。著者自身による現地での経験と詳細な現地聞き取り調査から本書は迫る。国土の大部分を占める農村部で行われている伝統的な自己統治が、弱い政府を支え、平和の構築に与えた影響を探る労作。
目次
序章 アフガニスタンの農村社会と国家
第1章 平和構築をめぐる議論―リベラル・ピース論とガバナンス論
第2章 「実体のない平和」構築―紛争影響下でも営まれる生活
第3章 紛争影響下の農村社会―シューラによる「地方の自己統治」
第4章 弱い国家における「自己統治」―だれのガバナンスなのか
終章 紛争影響下の自己統治のメカニズム
補論 事例研究へのアプローチ
著者等紹介
林裕[ハヤシユタカ]
1972年福島県生まれ。中央大学大学院法学研究科政治学専攻修士課程修了(政治学修士)。特定非営利活動法人日本紛争予防センターアフガニスタン代表事務所、在ナイジェリア日本国大使館、広島平和構築人材育成センター、独立行政法人国際協力機構を経て、東京大学大学院新領域創成科学研究科国際協力学専攻博士課程修了(国際協力学博士)。現在、関西学院大学人間福祉学部社会起業学科助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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