出版社内容情報
本書は、日本社会事業大学に設置された通称「手話による教養大学」の設立経緯ならびにカリキュラムの現状をまとめたものである。この大学の教授陣は日本手話を第一言語とする「ろう者」であり、学生も「ろう者」(聴者の受講も無論可)である。大学で学ぶ意義と権利とは、また、この事例を通して母語で学ぶ権利を尊重するためには何が必要か、を考察した一冊。
内容説明
多文化共生のためのリベラルアーツ教育とは。ろう者が母語で教育を受ける権利を保障する取り組みから、大学教育の本質を考える。
目次
「ろう者の大学事始め」から「手話による教養大学」へ―日本社会事業大学の挑戦
第1部 「手話による教養大学」はなぜ必要か(ろう者のための「手話による教養大学」―言語とアイデンティティー;リベラルアーツ教育としての「日本手話」とろう文化;ろう者が自らの「市民性」を涵養する権利と「日本手話」による教養大学―法律学授業を題材として;アジアの中の「手話による教養大学」)
第2部 当事者である講師が語る手話による講義の意義(ろう・難聴当事者ソーシャルワーカーの養成;手話で学ぶことの心理学的意味とは;経済学と手話言語学をろう者の母語で語ること;自然科学と聾唖誌)
「手話による教養大学」にみる大学教育の本質
著者等紹介
斉藤くるみ[サイトウクルミ]
1990年国際基督教大学大学院博士課程修了(教育学博士)。1988‐89・1993‐94年ケンブリッジ大学客員研究員。現在、日本社会事業大学社会福祉学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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