出版社内容情報
江戸のまちは循環型のエコシティだった! 排泄空間と屎尿処理にまつわるウンチクあれこれ 縄文時代の遺跡から出土した糞石の分析から、縄文人が桟橋からお尻をつきだして排泄していたことがわかった。これを「桟橋式トイレ」という。水に流すということでは今でいう水洗トイレだ。トイレのことを「厠」ともいうが、この語源は「川屋」(川の上に作った小屋)、すなわち桟橋式トイレだと考えられている。そうした大昔の話から、江戸時代の循環型社会のしくみや、現代のクールジャパン的トイレの話まで、トイレや屎尿処理に関する好奇心をくすぐる話を紹介。
[ここがポイント]
◎ 巻頭カラーページでトイレにまつわる資料を紹介。
◎ 世界最古のトイレはしゃがみ式か腰かけ式か、その謎に迫る。
◎ 便所紙として使われた化粧紙の蘊蓄話。
◎ 船のトイレ、列車のトイレはどうなっているのかがわかる。
◎ ウォシュレットを開発したTOTO物語を巻末に掲載。
【巻頭カラー特集】 トイレから見る日本の文化と歴史
はじめに
1 日本のトイレ・世界のトイレ
しゃがみ式トイレ(和式トイレ)
水洗トイレ・腰かけ式トイレへ
世界最古のトイレは、しゃがみ式? 腰かけ式?
水洗トイレのルーツ
紙と手
2 クールジャパン的トイレ
トイレで日本再発見
節水とユニバーサルデザイン(UD)
子供用トイレと特注品のトイレ
日本のトイレ文化を世界に発信
3 日本のトイレの歴史概観
土坑式トイレ
高野山式トイレ
移動式便器の登場
江戸時代になると
トイレも文明開化
改良便所の研究
下水道の建設と水洗トイレの普及
4 屎尿・下水研究会の四方山話
和船の歴史と便所(松田旭正)
江戸時代の便所(森田英樹)
江戸近郊における下肥の流通と肥船(地田修一)
拭う紙・捨てる紙(関野 勉)
トイレットペーパーの歴史(関野 勉)
トイレットペーパーの初めての新聞広告(山崎達雄)
トイレの神様(小松建司)
有料トイレの系譜(山崎達雄)
〈トイレ雑学〉近代公衆トイレの第1号
昭和10年代の東京における屎尿処理(地田修一)
屎尿汲取り業を顧みる(石井明男)
日本独自の屎尿消化処理と農業利用(地田修一)
豚便所フール(森田英樹)
列車のトイレ(清水 洽)
〈トイレ雑学〉富士山のトイレ
巻末資料
1 TOTO物語
日本にも水洗腰かけトイレを!
陶器で便器をつくるむずかしさ
家庭のトイレにも新風
ウォシュレットの開発秘話
2 陶器の便器ができるまで
3 トイレの別名いろいろ
編集後記
さくいん
屎尿・下水研究会[シニョウゲスイケンキュウカイ]
浄化槽や下水道の普及とともに屎尿の汲取り・処理・処分の仕事は縮小し、トイレ・屎尿に関わる歴史的事実や技術的成果が忘れられようとしている兆しを感じた者たちにより、NPO日本下水文化研究会内に平成10年に立ち上げられた研究会。会員は、便器の設計者、屎尿処理の研究者、下水道・清掃関係の行政担当者、紙の研究家、教育関係者等20名ほど。日頃はなんとなく口にすることが憚られる屎尿や便所などについて、互いに情報を交換し合っている。
内容説明
江戸のまちは循環型のエコシティだった!排泄空間と屎尿処理にまつわるウンチクあれこれ。
目次
1 日本のトイレ・世界のトイレ(しゃがみ式トイレ(和式トイレ)
水洗トイレ・腰かけ式トイレへ ほか)
2 クールジャパン的トイレ(トイレで日本再発見;節水とユニバーサルデザイン(UD) ほか)
3 日本のトイレの歴史概観(土坑式トイレ;高野山式トイレ ほか)
4 屎尿・下水研究会の四方山話(和船の歴史と便所;江戸時代の便所 ほか)
巻末資料(TOTO物語;陶器の便器ができるまで ほか)
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