出版社内容情報
職場で生じる困難感をサポートし、「継続」に向けての支援モデルを提起する。知的障害者の一般企業への就職者数は年々伸びてきている。それとともに就労支援の課題が、「いかにして就職するか」から「いかにして長く働き続けるか」に変化してきた。本書では、一般就労している知的障害者の就労継続支援に実際に関わってきた著者が、調査やインタビューを通して、どのような支援が有効かを導き出し、支援モデルを提起する。
はじめに
初出一覧
序 章 知的障害者の就労継続に有効な支援とは何か
1 障害者雇用施策に及ぼす「経済論的な狭い労働観」の弊害
2 「労働」に関する思想の概観
3 新しい社会哲学,社会システムの枠組み??福祉国家から福祉社会へ
4 知的障害者の一般就労と特例子会社について
5 一般企業におけるソーシャルサポートの位置
6 本書の視点と枠組み
第1章 知的障害者の一般就労の現状と生活構造体
1 知的障害者の一般就労の現状
2 知的障害者の生活機能??国際生活機能分類(ICF)による整理
第2章 ソーシャルワーク機能とソーシャルサポート機能
1 機能に着目する理由
2 ソーシャルワーク機能に関する先行研究
3 ソーシャルサポート機能に関する先行研究
4 ソーシャルワーク機能とソーシャルサポート機能
第3章 知的障害者とともに働く特例子会社の一般従業員はどのような支援をしているのか
1 一般従業員の支援を知る必要性
2 調査・分析の方法
3 調査の結果
4 支援の実態からわかった困難感の構造とその軽減等
第4章 知的障害者の支援事例から考える就労継続のポイント
1 就労継続支援の事例分析がなぜ必要か
2 調査・分析の方法
3 調査の結果??知的障害のある社員本人に関する要因
4 調査の結果??環境因子としての企業における就労継続にかかわる要因
5 就労継続に有効な支援について
6 生活問題が就労継続に与える影響
第5章 知的障害者の就労継続に有効な支援モデルを考える
1 意欲と自己効力感を高めるソーシャルサポート機能とソーシャルワーク機能の協働
2 一般従業員のポジショニングでは困難が伴うサポートにおけるソーシャルワーク機能の協働
3 ソーシャルサポートの問題発見機能と情報共有の重要性について
4 総合相談支援とケアマネジメントの必要性について
5 先行研究との対比によるモデルの妥当性の検証
第6章 地域における就労継続支援モデルの実現
1 現在の障害者雇用施策における就労継続支援の位置について
2 支援モデルの実現性についての検討
終 章 ソーシャルワーク機能とソーシャルサポート機能の協働
1 知的障害者の就労継続に有効な支援モデルの構築
2 知的障害者の就労継続に有効な支援モデルの構築によって得られた意義
3 今後の課題
文献一覧
おわりに
資料編
索 引
上村 勇夫[ウエムラ イサオ]
著・文・その他
内容説明
知的障害者の一般企業への就職者数は年々伸びてきている。それとともに就労支援の課題が「いかにして就職するか」から「いかにして長く働き続けるか」に変化してきた。本書では、一般就労している知的障害者の就労継続支援に実際に関わってきた著者が、調査やインタビューを通して、どのような支援が有効かを導き出し、支援モデルを提起する。
目次
序章 知的障害者の就労継続に有効な支援とは何か
第1章 知的障害者の一般就労の現状と生活構造体系
第2章 ソーシャルワーク機能とソーシャルサポート機能
第3章 知的障害者とともに働く特例子会社の一般従業員はどのような支援をしているのか
第4章 知的障害者の支援事例から考える就労継続のポイント
第5章 知的障害者の就労継続に有効な支援モデルを考える
第6章 地域における就労継続支援モデルの実現
終章 ソーシャルワーク機能とソーシャルサポート機能の協働
著者等紹介
上村勇夫[ウエムライサオ]
1973年生まれ。1996年中央大学法学部卒業。一般企業、特例子会社での障害者雇用コンサルタント、ジョブコーチ、障害者地域作業所等を経る。2014年日本社会事業大学大学院社会福祉学研究科社会福祉学専攻博士後期課程修了。博士(社会福祉学)。現在、日本社会事業大学社会福祉学部講師。主論文「知的障害者とともに働く特例子会社の一般従業員の支援実態と困難感」『社会福祉学』54(1)、2013年(2014年度日本社会福祉学会学会賞奨励賞(論文部門)受賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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