検証・防災と復興<br> 大震災復興過程の政策比較分析―関東、阪神・淡路、東日本三大震災の検証

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検証・防災と復興
大震災復興過程の政策比較分析―関東、阪神・淡路、東日本三大震災の検証

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  • サイズ A5判/ページ数 264p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784623077823
  • NDC分類 369.31
  • Cコード C3331

出版社内容情報

「災後」時代に備える政策のあり方とは。災害に強い行政組織と市民社会を目指し、大震災とその復興を政治学的視点から検証。大災害に際し、重大な役割を担う政治や行政はどのような備えを行うべきか。本書は、関東、阪神・淡路、東日本の三大災害を、?復旧・復興の政治過程、?政府と官僚の危機管理、?震災をめぐる社会認識について、政治学的な分析視角から比較検証。これらの知見を基に、2016年に発生した熊本地震も含めた今後の災害対策、復旧・復興体制を考察し、災害時の強固な統治体制や日本社会のあり方への認識を深める。

巻頭言(五百旗頭 真)

はしがき



序 章 「災後」をつくる(御厨 貴)

    ――「さかのぼり災後史」の試み

 1 熊本地震:戦後から災後の時代に

 2 東日本大震災:「戦後」が終わり「災後」が始まる

 3 阪神・淡路大震災:下河辺淳のデザインとリーダーシップ

 4 関東大震災:「赤い日」と「社会革命」と「バラック賛歌」

 5 「さかのぼり災後史」からの展望



 第?部 三大震災の復旧・復興過程

第1章 関東大震災後の政治過程(筒井清忠)

 1 はじめに:関東大震災と政治

 2 第二次山本権兵衛内閣の成立

 3 山本内閣と新聞世論

 4 山本内閣と政党

 5 後藤・犬養と新党運動

 6 新党計画の挫折

 7 小括:震災復興政治への提言



第2章 三大震災における記憶の記録(牧原 出)

 1 はじめに:震災とアーカイブ

 2 関東大震災と記録保存

 3 阪神・淡路大震災と「記録保存」の記録

 4 東日本大震災と「アーカイブ」を見渡す視線

 5 おわりに:震災の記録保存の意義



第3章 復興権力の三大震災比較(村井良太)

    ――近代日本における「災後」の統治と政権交代

 1 大規模地震災害と復興権力:創造的復興を担う政権基盤、制度装置、体制原理

 2 関東大震災(1923年)と復興権力:第一次世界大戦後の民主化過程と震災対応

 3 阪神・淡路大震災(1995年)と復興権力:冷戦後ポスト55年 体制下での震災対応

 4 東日本大震災(2011年)と復興権力:21世紀初頭の政治的模索下での震災対応

 5 大規模地震災害と日本における民主政治:政治体制における防災の主流化



 第?部 政府と官僚の危機管理

第4章 災害復興と都市・住宅政策(砂原庸介)

 1 災害後の復興重視から災害前の備えの重視へ

 2 震災復興と住宅再建

 3 平時の都市・住宅政策との連続性

 4 公共政策への含意:住宅から見た災害復興



第5章 被災者への現金支給をめぐる制度と政治(手塚洋輔)

 1 問題の構図:なぜ現金支給が拡大したのか?

 2 近代日本における義援金体制

 3 住宅再建の公的領域化:1990年代の社会変動

 4 義援金から税金へ:2000年代の公費拡充

 5 東日本大震災と薄氷の上の現金支給:2010年代の実像

 6 偶然と必然、そして展望



第6章 被災港湾の復旧・復興をめぐる政府間関係(林 昌宏)

    ――関東と阪神・淡路の両大震災を中心に

 1 はじめに:被災港湾の復旧・復興を分析する意義

 2 分析視角とその方法:港湾整備をめぐる制度と行政体制の変容を踏まえて

 3 関東大震災により被災した横浜港の復旧・復興

 4 阪神・淡路大震災により被災した神戸港の復旧・復興

 5 おわりに:被災港湾の復旧・復興の特徴と課題



第7章 災害廃棄物処理の行政(森 道哉)

    ――阪神・淡路大震災、東日本大震災における教訓とその行方

 1 災害廃棄物処理における都道府県への着目

 2 災害廃棄物処理の概況と世相

 3 研究の動向:基礎自治体及び国への着目

 4 分析の視座と行政の報告書を検討する意義

 5 兵庫県、岩手県、宮城県の報告書を読む:主な被災県における教訓の継承の試みと国への提言

 6 環境省が関わる報告書を読む:国の「制度」の改変への環境整備

 7 災害廃棄物処理の行政への再訪に向けて



 第?部 震災をめぐる社会認識

第8章 女性たちの支援活動と復興への回復力(辻* 由希)

 1 女性の政治的・社会的地位と震災復興

 2 関東大震災後の救護活動を担った女性団体

 3 阪神・淡路大震災と活発化する女性の市民活動

 4 東日本大震災の被災者支援に活かされた女性の経験

 5 「公共」領域における女性の役割拡大は回復力に貢献するか



第9章 震災記憶の風化(善教将大)

    ――阪神・淡路大震災と東日本大震災に関する新聞記事の比較分析

 1 問題の所在:震災への関心はどのように失われていくのか

 2 「前提」としての風化現象

 3 資料の収集法と分析手法

 4 記事件数の推移から見る風化現象

 5 報道内容から見る風化

 6 風化のプロセスとその含意



第10章 人命救助部隊の応援派遣と組織間連携(奥薗淳二)

 1 序論:復興過程としての教訓の活用

 2 応援派遣の意義と制度

 3 応援派遣の比較分析

 4 おわりに:応援・受援システムの標準化



第11章 三大震災時の受援をめぐる比較考察(渡邉公太)

    ――「災害外交」の視点から

 1 はじめに:三大震災と日本の受援

 2 関東大震災:戦前日本の「災害外交」

 3 阪神・淡路大震災:「災害外交」の始点

 4 東日本大震災:「災害外交」の展開

 5 おわりに:「災害外交」の可能性



人名索引/事項索引

五百旗頭 真[イオキベ マコト]
2016年8月現在ひょうご震災記念21世紀研究機構理事長、熊本県立大学理事長。神戸大学名誉教授

御厨 貴[ミクリヤ タカシ]
2016年8月現在東京大学名誉教授、東京都立大学名誉教授青山学院大学特任教授、東京大学先端科学技術研究センター客員教授、放送大学客員教授

内容説明

大災害に際し、重大な役割を担う政治や行政はどのような備えを行うべきか。本書は、関東、阪神・淡路、東日本の三大震災を、(1)復旧・復興の政治過程、(2)政府と官僚の危機管理、(3)震災をめぐる社会認識について、政治学的な分析視角から比較検証。これらの知見を基に、2016年に発生した熊本地震も含めた今後の災害対策、復旧・復興体制を考察し、災害時の強固な統治体制や日本社会のあり方への認識を深める。

目次

「災後」をつくる―「さかのぼり災後史」の試み
第1部 三大震災の復旧・復興過程(関東大震災後の政治過程;三大震災における記憶の記録;復興権力の三大震災比較―近代日本における「災後」の統治と政権交代)
第2部 政府と官僚の危機管理(災害復興と都市・住宅政策;被災者への現金支給をめぐる制度と政治;被災港湾の復旧・復興をめぐる政府間関係―関東と阪神・淡路の両大震災を中心に;災害廃棄物処理の行政―阪神・淡路大震災、東日本大震災における教訓とその行方)
第3部 震災をめぐる社会認識(女性たちの支援活動と復興への回復力;震災記憶の風化―阪神・淡路大震災と東日本大震災に関する新聞記事の比較分析;人命救助部隊の応援派遣と組織間連携;三大震災時の受援をめぐる比較考察―「災害外交」の視点から)

著者等紹介

五百旗頭真[イオキベマコト]
1943年生まれ。京都大学法学部卒業、修士(京都大学大学院法学研究科(政治学専攻))、法学博士(京都大学)。現在、ひょうご震災記念21世紀研究機構理事長、熊本県立大学理事長

御厨貴[ミクリヤタカシ]
1951年生まれ。東京大学法学部卒業、博士(学術)。現在、青山学院大学特任教授、東京大学先端科学技術研究センター客員教授、放送大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。