Minerva歴史・文化ライブラリー<br> 旅にとり憑かれたイギリス人―トラヴェルライティングを読む

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Minerva歴史・文化ライブラリー
旅にとり憑かれたイギリス人―トラヴェルライティングを読む

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  • サイズ B6判/ページ数 326,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784623077656
  • NDC分類 930.2
  • Cコード C3398

出版社内容情報

地の果て、海の果てへ。中世の女巡礼者、クック船長、イザベラ・バード……旅とともに生まれた未知の探究の記録を読み解く。島国に住むイギリス人は昔から海を渡り旅に出た。命の危険も顧みず、中世ではエルサレムの聖地巡礼に出掛け、大航海時代に入ると、帆船を繰り、競うように世界の果てに向かった。

旅とともに生まれた未知の探究の記録〈トラヴェルライティング〉は、文学の新ジャンルとして近年脚光を浴びている。本書は、十数名のトラヴェラーの足跡を記したトラヴェルライティングを読み解くことで、イギリスの文化と歴史の位相を浮かび上がらせる大胆な試み。

序 章 冒険・蒐集・帝国(窪田憲子)

    ――英国トラヴェルライティングの諸相



 第?部 拡張/反転する世界

第1章 あれは幻の南方大陸か?(大田信良)

    ――ジェイムズ・クックの航海日誌

 1 拡張するヨーロッパ世界と航海家クック

 2 近代国民国家の形成とクックの諸航海

 3 オランダ・サイクルからイギリス・サイクルへの移行

 4 航海日誌、あるいは文化研究の更新?



第2章 プラントハンターの旅行記(青木 剛)

    ――ロバート・フォーチュン、紅茶の苗を求めて中国を行く

 1 〈未知の地〉へ乗り込むプラントハンター

 2 トラヴェルライティングの実用性

 3 一般読者向けのトラヴェルライティング



第3章 インド大反乱を見たメンサーヒブたち(大平栄子)

    ――ルース・クープランドの滞在記

 1 牧師の妻が遭遇したインドの大反乱

 2 大反乱についての歴史家たちの見解

 3 クープランドの滞在記

 4 ファニー・ドゥーベリーの体験記

 5 トラウマと神話創設



第4章 異郷に故郷を重ねて(松井優子)

    ――スコットランドと旅のレトリック

 1 スコットランド発トラヴェルライティング

 2 高地旅行記の内と外

 3 『ブラックウッズ』誌と旅の物語



第5章 インドへの愛憎と帝国主義批判(木下 卓)

    ――V・S・ナイポールのトラヴェルライティング

 1 カリブ海への旅

 2 インドへの旅

 3 イスラム圏への旅



 第?部 自然の〈発見〉

第6章 絶壁に立つ(久守和子)

    ――アルプス越えと〈崇高〉の誕生

 1 ジョン・デニスのエグベレット山登攀体験

 2 モンスニ峠を越え、谷底へ

 3 牧歌的風景と自然の脅威

 4 ホレス・ウォルポールの旅みやげ

 5 トマス・グレイの旅と、その後



第7章 極地をめざす旅(武井博美)

    ――『フランケンシュタイン』から辿る探検家たちの栄光と挫折

 1 北へ南へ

 2 フィクションの題材となる極地探検

 3 栄光の代償



第8章 ナイルの水源を求めて(岡倉登志)

   ――リヴィングストン博士の奥地探検を中心に

 1 アフリカ探検とは

 2 南アフリカにおける伝道と踏査の旅

 3 ナイル水源探求の旅

 4 第三期アフリカ遠征(1866―73年)



 第?部 異文化との遭遇

第9章 泣きわめく中世の女巡礼者(伊達恵理)

    ――マージェリー・ケンプ、聖地への旅

 1 ケンプ、波乱の半生とその伝記

 2 エルサレム・ローマ巡礼

 3 サンティアゴ・デ・コンポステラへの巡礼と異端審問

 4 ドイツへの旅

 5 聖俗の間を旅する



第10章 「マホメットの楽園」を旅して(志渡岡理恵)

    ――メアリ・モンタギュとトルコの女性たち

 1 メアリ・モンタギュという女性

 2 古典、駆落ち、種痘

 3 後宮とモスリン



第11章 アルフレッド・イーストと明治日本の出会い(中川僚子)

    ――ある風景画家の旅日記から

 1 風景画家、日記作者として

 2 旅の道連れ――リバティ、ホーム、側仕え兼料理人ヨシ

 3 半裸の人々と奥日光の天使



第12章 ヴィクトリアンの日本見たまま(窪田憲子)

    ――イザベラ・バード『日本奥地紀行』を読む

 1 ヴィクトリア時代の数奇な旅人生

 2 プロのトラヴェルライターとして

 3 明治初期の日本に分け入ったバード

 4 ヴィクトリアンが日本を見ると



索  引

窪田 憲子[クボタ ノリコ]
2016年8月現在大妻女子大学短期大学部教授

木下 卓[キノシタ タカシ]
愛媛大学名誉教授

久守 和子[ヒサモリ カズコ]
フェリス女学院大学名誉教授

内容説明

島国に住むイギリス人は昔から海を渡り旅に出た。命の危険も顧みず、中世ではエルサレムの聖地巡礼に出掛け、大航海時代に入ると、帆船を繰り、競うように世界の果てに向かった。旅とともに生まれた、未知の探究の記録“トラヴェルライティング”は、文学の新ジャンルとして近年脚光を浴びている。本書は、十数名のトラヴェラーの足跡を記したトラヴェルライティングを読み解くことで、イギリスの文化と歴史の位相を浮かび上がらせる大胆な試み。

目次

第1部 拡張/反転する世界(あれは幻の南方大陸か?―ジェイムズ・クックの航海日誌;プラントハンターの旅行記―ロバート・フォーチュン、紅茶の苗を求めて中国を行く;インド大反乱を見たメンサーヒブたち―ルース・クープランドの滞在記 ほか)
第2部 自然の“発見”(絶壁に立つ―アルプス越えと“崇高”の誕生;極地をめざす旅―『フランケンシュタイン』から辿る探検家たちの栄光と挫折;ナイルの水源を求めて―リヴィングストン博士の奥地探検を中心に)
第3部 異文化との遭遇(泣きわめく中世の女巡礼者―マージェリー・ケンプ、聖地への旅;「マホメットの楽園」を旅して―メアリ・モンタギュとトルコの女性たち;アルフレッド・イーストと明治日本の出会い―ある風景画家の旅日記から ほか)

著者等紹介

窪田憲子[クボタノリコ]
大妻女子大学短期大学部教授

木下卓[キノシタタカシ]
愛媛大学名誉教授

久守和子[ヒサモリカズコ]
フェリス女学院大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

スプリント

12
イギリス人による世界各地を旅した記録<トラヴェルライティング>を紹介した本です。植民地における動乱や日本を含む未知の国を経験した記録として当時のイギリス人の世界観や文化的差異などがよくわかります。 2016/10/16

bapaksejahtera

7
英語では旅とは苦役である労働と語源を同じくすることから、旅をもののあはれとして捉える習慣が乏しかった。本書はその英国で産業革命から帝国主義の伸長へと向かう時代に生じた旅行熱について、多くの旅行記を繙きつつ分析する。前半は帝国の版図拡大の性格が明らかな旅行の分析、後半にはそれと異なる女性による旅行記が並ぶ。いずれも内容は昂然たる帝国を背景にした時代の物であり人種偏見やオリエンタリズムが当然のように表れる。関心を引いたのは旅行記としてのフランケンシュタイン、英国としては異例な熱狂する女性巡礼者の記述である。2020/07/10

よしあ

1
章ごとに筆者が異なり、テーマが変わって興味深い。旅行は行って戻って来ることが前提。歴史の断章を見る感じ。 大英帝国の拡大主義・植民地主義の記録から始まり、日本を訪れたトラベラーまで。2023/12/10

ヨシモト@更新の度にナイスつけるの止めてね

1
イザベラ・バードを例にとるまでもなく、英国のトラヴェルライティングにはほぼ例外なく帝国主義とキリスト教啓蒙思想が濃く影を落としているのだということを再認識した。彼らによって書かれた旅の記録は膨大な数に上るのだろう。幕末から明治にかけての日本滞在記にも、邦訳どころか出版すらされずにいるものが多数埋もれているようだ。風景画家アルフレッド・イーストの記録は、叶うなら日本語訳で読んでみたい。ナイポールがイスラーム国家を旅した際には、キリスト教と同様の強力な帝国主義を感じ取ったというくだりが興味深かった。2021/05/28

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