出版社内容情報
〈自然〉〈人間〉〈歴史〉〈大衆〉などから現代文明論を考究。国家はどうあるべきか、現代国家のあり方を探究する国家論。自然を略奪し、根源性を喪失した人間、高貴なものを見失った大衆の氾濫など、現代の諸相を叙述し、時代の精神状況を批判的に考察する現代文明論。
国家像を喪失した時代状況を熟慮しながら、自由主義と全体主義、国家と倫理、国家の理想と堕落など、〈国家とは何か〉〈現代の国家はどのような状況にあるのか〉という問題に取り組んだ現代国家論。
[欲望の体制??現代文明の描像]
欲望の体制
1 欲望のモニュメント
2 欲望の氾濫
3 精神なき世界
4 現代文明の行方
自然の略奪
1 自然性の喪失
2 反自然的世界
3 自然復帰と自然の保護
根源性を喪失した人間
1 断片化した人間
2 群衆化した人間
3 反応人間
歴史の喪失
1 復帰と再生
2 過去からの断絶
3 現在の喪失と未来への逃避
4 過去への破壊的侵入
大衆の氾濫
1 大衆の原理
2 大衆の満足と不満
3 大衆の偶像
4 大衆による消費
5 大衆と価値の低落
欲望の機関としての国家
1 欲望の調整機関と統制機関
2 欲望の自由、欲望の平等
膨張する体制
1 膨張の諸相
2 膨張の限界
量の支配
1 量の科学
2 量の政治
3 量の社会
4 量の経済と統計
現代文明の諸相
1 近代化
2 組織化
3 平均化
4 有用性
5 均衡の喪失
6 生の謳歌
7 時間の喪失
8 不可知性
9 大地への帰還
[付 論]
新産業社会批判
近代の超克?
[現代国家論??試練に立つ共同体としての国家]
? 国家論への反省
? 自由主義の頽落
? 全体主義の陥穽
? 政治にとって倫理とは何か
? 倫理的なものとしての国家
? 国家は何を理想とするか
? 国家はどのようにして堕落するか
? 共同体の論理
あとがき―学問と批評のはざまで―
[付 論]
生命体としての国家
戦争はなぜなくならないか
劣化する政党政治
後 記
小林 道憲[コバヤシ ミチノリ]
元 福井大学教授
内容説明
自然を略奪し、根源性を喪失した人間、高貴なものを見失った大衆の氾濫など、現代の諸相を叙述し、時代の精神状況を批判的に考察する現代文明論。国家像を喪失した時代状況を熟慮しながら、自由主義と全体主義、国家と倫理、国家の理想と堕落など、“国家とは何か”“現代の国家はどのような状況にあるのか”という問題に取り組んだ現代国家論。
目次
欲望の体制―現代文明の描像(欲望の体制;自然の略奪;根源性を喪失した人間;歴史の喪失;大衆の氾濫 ほか)
現代国家論―試練に立つ共同体としての国家(国家論への反省;自由主義の頽落;全体主義の陥穽;政治にとって倫理とは何か;倫理的なものとしての国家 ほか)
著者等紹介
小林道憲[コバヤシミチノリ]
1944年福井県生まれ。1963年~1972年京都大学文学部、同大学大学院文学研究科で哲学(西洋哲学史)を専攻。1972年~2010年福井大学教育学部(後・教育地域科学部)講師、助教授、教授、および、同大学大学院教育学研究科教授。1999年~2011年麗澤大学比較文明文化研究センター客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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