内容説明
なぜ人間だけが、赤の他人を助けるのだろうか。本書では、人を援助する仕事であるソーシャルワーカーが利己的な自分をこえて、本当に「助ける」ことができるのかについて考えていく。「立ち尽くす実践」を乗り越えたいと願う時に、立ち塞がる自らの「内なる差別」と、逃げ出そうとする弱さとどう向かい合うのかを、福祉哲学から考察する。これから学ぶ人、仕事に就いたあと疑問を抱えた人向けにも理解しやすく書かれた一冊。
目次
第1部 なぜ「人」を助けるのか(助ける必要はないという思想;人間の本性;助けることの思想と制度化)
第2部 援助するために必要なもの(ソーシャルワーカーに求められるもの;社会福祉と宗教)
第3部 社会福祉とは何か(社会福祉の目的;社会福祉実践の原理と原則;人間の苦悩と人生の意味;社会福祉哲学の必要性と独自性;望ましい社会福祉実践を目指して)
著者等紹介
秋山智久[アキヤマトモヒサ]
現在、福祉哲学研究所所長。日本キリスト教社会福祉学会常任理事。日本社会福祉学会名誉会員(社会福祉学博士)。略歴、同志社大学大学院社会福祉学専攻修士課程修了。明治学院大学社会学部・大学院教授。大阪市立大学生活科学部・大学院教授。メリーランド大学ソーシャルワーク大学院客員教授。昭和女子大学人間社会学部・大学院教授。日本社会福祉士会初代副会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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