Minerva西洋史ライブラリー<br> 古代ローマの帝国官僚と行政―小さな政府と都市

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Minerva西洋史ライブラリー
古代ローマの帝国官僚と行政―小さな政府と都市

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  • サイズ A5判/ページ数 372,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784623075386
  • NDC分類 232.8
  • Cコード C3322

出版社内容情報

騎士、元老院議員の官僚制システムを解明し、安定と繁栄をもたらした都市システムを俯瞰する本書は、古代ローマ帝国が「ローマの平和」の下で少人数の官僚により統治されていた意外な事実に着目し、官僚の分析により特殊ローマ的行政構造のありようを考察する。一方、この「小さな政府」成立要因が「都市の自治」にあった点を踏まえ、都市参事会員が自治と私費でのインフラ整備を担った点に論及する。古代ローマ帝国史に新しい見方を提供する論考。

序 章 ディオ・カシウスの帝国行政観



 第?部 ローマ帝政前期における帝国官僚

第1章 騎士官僚出現の背景と社会的評価

 1 アウグストゥスの行政改革と騎士官僚

 2 首都の騎士官僚

 3 属州の騎士官僚

 4 騎士官僚を巡る社会的評価

 5 イタリア地方都市と属州出身の官僚を巡る社会的評価



第2章 騎士将校の任官と任務

 1 共和政下のローマ軍と帝政下のローマ軍

 2 帝政前期の騎士と将校職

 3 騎士将校に関する人事権の所在

 4 推薦状から見た将校任用基準と将校の任務

 5 帝政前期の騎士将校とその変容



第3章  騎士官僚の任官と任務

 1 「官僚制なき政府」と騎士官僚

 2 騎士官僚の昇進類型と辞令

 3 推薦状から見た官僚任用基準

 4 騎士官僚の任務

 5 帝政前期の騎士官僚とその変化



第4章 元老院議員官僚の武官人事と任務

 1 「軍人議員」説

 2 元老院議員の官職階梯

 3 元老院議員の官職人事と推薦

 4 武官の業務内容と軍事能力

 5 「ローマの平和」と議員武官



 第?部 ローマ帝政前期における都市

第5章 古代都市とその規模

 1 ローマ帝国と都市

 2 都市人口

 3 都市の収入

 4 都市の支出

 5 都市の財政規模



第6章 都市参事会員と都市政務官職

 1 都市と参事会員

 2 一世紀における都市参事会の人的構成

 3 三世紀における都市参事会の人的構成

 4 参事会員と法制史料

 5 都市参事会の変化



第7章 イタリア都市のエヴェルジェティズム

 1 都市とエヴェルジェティズム

 2 公共建造物の恵与

 3 剣闘士競技の恵与

 4 金銭、食料の恵与

 5 恵与対象の推移

 6 恵与行為と三世紀



第8章 法制史料から見たエヴェルジェティズム

 1 エヴェルジェティズムと法制史料

 2 公約の履行義務

 3 遺贈の履行義務

 4 公約と遺贈



終 章 帝国官僚と都市の変質



参考文献

あとがき

人名・事項索引

新保 良明[シンボ ヨシアキ]
2016年12月現在 東京都市大学共通教育部教授、共通教育部長。

内容説明

本書は、古代ローマ帝国が「ローマの平和」の下で少人数の官僚により統治されていた意外な事実に着目し、官僚の分析により特殊ローマ的行政構造のありようを考察する。一方、この「小さな政府」成立要因が「都市の自治」にあった点を踏まえ、都市参事会員が自治と私費でのインフラ整備を担った点に論及する。古代ローマ帝国史研究に新しい見方を提供する論考。

目次

ディオ・カシウスの帝国行政観
第1部 ローマ帝政前期における帝国官僚(騎士官僚出現の背景と社会的評価;騎士将校の任官と任務;騎士官僚の任官と任務;元老院議員官僚の武官人事と任務)
第2部 ローマ帝政前期における都市(古代都市とその規模;都市参事会員と都市政務官職;イタリア都市のエヴェルジェティズム;法制史料から見たエヴェルジェティズム)
帝国官僚と都市の変質

著者等紹介

新保良明[シンポヨシアキ]
1958年長野市生まれ。東北大学大学院文学研究科博士前期課程修了。博士(文学)。現在、東京都市大学共通教育部教授、共通教育部長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ゲオルギオ・ハーン

21
帝政前期のローマ帝国は官僚と呼べる人々が300名しかいなかった。それだけで帝国運営ができたかというとそんなことはなく、官僚の事務スタッフは駐屯している軍団から出向してもらい、都市行政は各都市の参事会が行った。帝国官僚のしたことはといえば都市間の問題の折衝や裁判など(この「など」というのがポイントで職務は多岐にわたりながら派遣される官僚数が圧倒的に少ないので役職に関係なくメンバーで仕事を分担していたそうだ)。総督、副総督、財務官などと役職はあるが職務内容どころか上下関係も曖昧というのは少し驚きました。2021/10/28

鏡裕之

1
人口6000万人を誇ったローマ帝国の官僚は、300人にも満たなかったという。中央から全国に派遣された高官たちも、わずか100名程度。ローマ帝国は、中央集権の帝国ではなく、地方自治の帝国だった。行政のほとんども都市の地元トップたちが担当していたという。その姿が浮き彫りにされていて興味深い。古代ローマを舞台にした物語をつくるための参考資料として読んだが、騎士がどのように官僚として進出していったのかが把握できて、本当に面白かった。『ローマ人の歴史』を全巻読破して予備知識もばっちりの人におすすめ。2017/02/08

Caivs Marivs

0
この100年間の研究において、自由な政体から強制国家へという道程が一種マイナスの響きを帯びてなされてきたし、我々もまた、ローマ帝国が様々な原因により滅んだことで、それを反面教師として捉えるようになっている。しかしながら、ある成功した社会はそれが成立する土台が会って初めてなるものであり、かつそれは永遠に同じ条件で続くことはありえない。元首政期に成功した制度は、それが変容を強いる条件下では当然成功し得ない。本書の最後の結論からは、3世紀におきた心性と社会の変化が如何なるものかを解き明かすことの重要性がわかる。2017/11/26

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