内容説明
本書は、ポスト冷戦期におけるトルコの中東地域に対する外交を国際関係論の構造的リアリズムとリベラリズムの枠組みを用いて検証する。これまで、トルコ外交を含む中東国際関係の分析は歴史的な文脈によるものが多かったが、本書は国際関係理論の視点から分析し、トルコ外交による地域秩序安定化の構造を明らかにする。
目次
冷戦後のトルコ外交と中東
第1部 危機に際してのトルコ外交(構造的リアリズムとリベラリズムの分析アプローチ;湾岸危機をめぐるトルコ外交;イラク戦争をめぐるトルコ外交;シリア内戦をめぐるトルコ外交)
第2部 トルコ外交の新しいアイディアと内政の状況(90年代の地域中心主義外交;公正発展党の外交アイデンティティの形成;公正発展党の外交と内政のリンケージ)
第3部 公正発展党の外交戦略(公正発展党の貿易国家化と機能主義;公正発展党の調停・仲介外交;公正発展党のデモンストレーション外交)
トルコの中東外交の盛衰
著者等紹介
今井宏平[イマイコウヘイ]
1981年長野県生まれ。中東工科大学(トルコ)国際関係学部博士課程修了。Ph.D.(International Relations)。中央大学大学院法学研究科政治学専攻博士後期課程修了。博士(政治学)。現在、日本学術振興会特別研究員PD(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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