内容説明
介護保険制度は、介護をいかなる労働として可視化し、介護の社会的評価にいかなる貢献と課題をもたらしたのか。本書では、訪問介護の領域を検討範囲としつつ、制度創設以前の展開を含めた通史的観点から批判的に検証を行う。「介護の社会化」の功罪を「労働としての介護」という地平から社会学的に相対化することにより、介護労働の新たなパラダイム構築を展望する。
目次
第1部 「介護の労働化」を問う視点と方法論(労働/ワークとしてのケアの分析概念化の展開;日本における「介護の労働化」を問う視点)
第2部 介護保険制度以前―1970年代~90年代後半(在宅介護労働の制度化過程における公的言説空間;「参加型」福祉社会における在宅介護労働の認知構造)
第3部 介護保険制度の構想・開始段階―1990年代末~2000年代初頭(「介護の社会化」の問題構制;介護報酬を通じた労働評価の枠組み;訪問介護労働の制度規範)
第4部 介護保険制度の再編段階―2000年代半ば以降(「再編期」の介護給付パフォーマンス;「公的供給に値するケア」の変容;地位包括ケアに向けた労働実践の可能性と課題;「労働としての介護」の制度化に伴う課題)
著者等紹介
森川美絵[モリカワミエ]
1972年生まれ。2000年東京大学大学院総合文化研究科単位取得満期退学。東京都立大学助手を経て現在、国立保健医療科学院特命上席主任研究官。専門は福祉社会学・福祉政策・サービス評価(介護・ケア、貧困低所得者・女性の保護支援、ジェンダー)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆう。
-
- 和書
- 応用微生物学