内容説明
防災・減災の現場では、阪神・淡路大震災や東日本大震災、頻繁に発生する水害や土砂災害などを通して多くの教訓が得られている。そこでは防災・減災の問題点が具体的に示されており、それらを踏まえた新たな取組みも始まっている。本書では、実際にこうした防災・減災の現場に携わってきた研究者が、最先端の情報を基に分析と提言を行う。安全・安心な社会の構築に向けた新たな防災・減災の実現につなげる書。
目次
第1部 災害と被災のメカニズムを知る(地震の定量的評価と地震災害軽減;巨大津波に強い社会基盤の構築に向けて;「国難」となる複合災害と減災対策)
第2部 社会の防災力を知る(東日本大震災後のリスク認知・リスク対処行動;災害リスクへの対処―どのような働きかけが対処行動を促すのに効果的か;防災共育の実現に向けて;防災と経営者の責任―企業の危機管理体制の整備とBCP策定を中心として;災害対策基本法の見直し)
第3部 被災者支援と復興を考える(被災者の心理的影響とその支援;市民による被災者支援の可能性と課題―1.17から3.11へ;雇用創出が震災復興に与える効果―被雇用者アンケートによる計量的評価;都市復興)