内容説明
19世紀ヨーロッパ秩序とのせめぎ合いの中で孤立主義から国際主義へと外交スタイルを変異させ、20世紀国際秩序を担う国家へと成長したアメリカ。第2次世界大戦、冷戦そしてデタント。アメリカは、20世紀の国際秩序の中でいかに外交を展開していき、21世紀につなげていこうとしているのか。国際政治史のなかでのアメリカ外交の位置づけを考察する。
目次
国際政治史のなかのアメリカ
ヨーロッパ的国際秩序とアメリカ
「帝国主義」の時代とアメリカ
国際主義と孤立主義の相克
第2次世界大戦とアメリカ
アメリカ的秩序の形成
戦後ヨーロッパとアメリカ
戦後アジアとアメリカ
冷戦秩序の形成とアメリカ
冷戦のなかのデタント
アメリカ政治と冷戦
国際秩序のなかのアメリカ
著者等紹介
滝田賢治[タキタケンジ]
1946年生まれ。1977年一橋大学大学院法学研究科博士課程単位取得満期退学。現在、中央大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kensuke Kakihara(kakipi)
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今の国際システムがどのように構築されてきたのか?戦後のアメリカが果たした役割とは何だったのか?これからの国際システムはどのようになっていくのか?そんなことを深く考える材料になる教科書的一冊だと思う。中国がアメリカに取って代わり得るかどうかの議論も短いながら興味深かった。一部力不足で理解できなかったので僕は要再読。2014/12/05
Krupp
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2014年刊行、アメリカ独立から現代に至るまでの事柄を追いつつ、孤立主義から戦間期を経て、第二次世界大戦後のアメリカによる国際秩序を論じている。一般的には秩序とは組織などが静謐である状態であるが、「国家間に行動ルールが存在しており、他国の行動・意図がある程度理解、予測できるため国際関係が相対的に安定している状態」とされる。これに基づけば、戦間期は比較的不安定な状態であり、第3章にて高松基之が指摘しているように、戦間期は国際的なコミットメントを嫌い、WW2後は対象的に安定した状態となり、それは国際社会での2020/01/13