内容説明
本書は、初級書では断りなく置かれがちな個々のモデルの定義・仮定を明確かつ丹念に解説する。そして、明解な数学モデルと言葉による議論で、個人の意思決定・市場理論から初歩的なゲーム理論・情報の経済学・規範的経済分析までカバーする。上級への橋渡しをする好評のテキストを大幅改訂。練習問題・解答も付録し、自学自習が可能に。中級ミクロ経済学テキストの決定版。
目次
第1部 個人の意思決定(経済学における「合理性」;選択対象と選択機会 ほか)
第2部 完全競争市場(完全競争的市場と競争均衡;交換経済の競争均衡 ほか)
第3部 不完全競争とゲーム理論(独占;ゲーム理論の初歩(1)―正規形ゲーム ほか)
第4部 不完備情報下の経済分析(ゲーム理論の初歩(3)―不完備情報下のゲーム
オークション ほか)
第5部 市場の失敗と規範的経済分析(外部性;公共財とただ乗り問題 ほか)
著者等紹介
林貴志[ハヤシタカシ]
1974年生まれ。2005年ロチェスター大学経済学Ph.D.。現在、グラスゴー大学経済学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Empirestar
2
増補版。準線形選好の取り扱いがユニークで、大変わかりやすい。不完備情報下の経済分析(オークション、分割不可能性と不均質性)、厚生比較、社会的選択論、遂行可能性が新たに加わり、上級書への橋渡しになっている。アローの不可能性定理、ギバート・サタースウェイトの定理の証明は丁寧にロジックを追う必要があるため、やや根気が必要だが、意欲的な学部生は第VI部、第V部を上級トピックの勉強のために一読すべし。問題の解答あるので、自習向けの本ではある。日本語中上級テキストとして、間違えなくスタンダードな一冊になるだろう。2014/03/01
Suzuki Tokuma
0
部分均衡に特徴がある。ある種のくどさがあるがそれのおかげで分かりやすい。 ベイジアンゲームはいきなりこれで理解するのは難しいが後から読むと見通しの良い記述だった。 マッチングや社会的選択理論や厚生比較がミクロのテキストで扱われることは邦書では見たことがないのでミクロ理論を勉強したい人は必携だと思う。2015/12/11
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