内容説明
なぜ、人間には教育が必要なのか―教育を成立させている要因と、教育活動を支え、動かしている本質を追究する。
目次
第1章 教育とは何か(教育の語義;教育の意味;教育的存在としての人間)
第2章 人間の成長・発達(遺伝と環境;脳科学からみた発達;脳の進化と利他的行動;文化よって人間はつくられる)
第3章 子ども観と子育て(子ども;西欧の子ども観;日本の子ども観)
第4章 教育の目的(古代ギリシャの教育;中世の教育;ルネッサンス期の教育;近代の教育;日本の近代教育;日本の戦後教育;教育の目的)
第5章 日本の近代化と教育(江戸時代の教育遺産;儒教の伝統;立身出世と学校;勤勉性)
第6章 現代教育に問われているもの(戦後教育;生涯学習と教育改革;学校教育の課題)
著者等紹介
寺下明[テラシタアキラ]
1951年生まれ。1975年早稲田大学教育学部卒業。1978年早稲田大学大学院文学研究科博士課程前期修了。現在、東北福祉大学総合福祉学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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軍縮地球市民shinshin
10
大学の教職課程のテキストらしい。「教育原理」という授業は、教育哲学・教育史の内容なので、実務的な内容ではなく、観念的なものである。薄いということもあり、教養的な意味で手に取ってみた。「教育」という言葉の語源とか、中世ヨーロッパでは子どもは「小さい大人」として認識されていて、「教育」という発想が庶民にはなかったとか、日本の前近代もそんな感じだよなぁと思った。子どもは勝手に大人になる時代はとうの昔に終わり、近代社会はしっかりと教育させなければ子どもは大人にならないのだ。2018/05/30
Riopapa
1
網羅的だが、いろいろと考えさせられた。教育哲学について、もっと学ぶ必要があると感じた。2022/02/01
鵜殿篤
0
典型的な教科書とは趣が異なって、全編が著者の言葉で語られている。トピックの解説に終始せず、著者の教育学的観点(人間の学としての教育学)が全面に打ち出されており、教科書的な読み方を超えて、読み物としても面白く読めると思う。ただしそのぶん、個々の人名や語句に対する解説は省かれており、引用のスタイルも学術的で、初歩的な知識を習得し終えている中級者向けか。2019/12/10
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