内容説明
『日本書紀』などの六国史に散見される「渡嶋」「越度嶋」の比定地は、北海道なのか。「上・下」「前・後」の地名の付け方は、すべて大和朝廷を中心としたものなのか。従来の研究者が何ら疑問を持ってこなかったこれらの地名には、何が隠されているのか。本書では、多元史観(古田武彦)を視座として、地名の謎を徹底的に調査することで、古代日本の新たな姿を提示する。
目次
第1部 渡嶋と粛慎―渡嶋は北海道ではない(渡嶋と蝦夷;渡嶋の比定地;「渡」の地名遺称;『日本書紀』記載地名の比定地;『日本書紀』の粛慎)
第2部 「上・下」「前・後」の地名考―地名にみる多元的古代の証明(『和名類聚抄』にみる「上・下」「前・後」;北涯の地の「上・下」―蝦夷地(北海道)上之国・下之国の地名由来)
「江差追分」モンゴル源流説の一考察―『東日流外三郡誌』・『北斗抄』(和田家史料)が物語る
著者等紹介
合田洋一[ゴウダヨウイチ]
1941年北海道檜山郡江差町生まれ。1965年明治大学文学部史学地理学科日本史学卒業。現在、有限会社栄健代表取締役。古田史学の会全国世話人、同会・四国事務局長、伊予史談会・風早歴史文化研究会・松前史談会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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