内容説明
社会的リアリズムの伝統を築き上げた映画運動とは。映画テクストの美学と政治の関係を丁寧に分析することで、イギリスのニュー・シネマの再評価を目指す。
目次
ブリティッシュ・ニュー・ウェイヴとは何か
第1部 フリー・シネマとイギリスのドキュメンタリー運動(イギリス国民の表象―ドキュメンタリー運動からブリティッシュ・ニュー・ウェイヴまで)
第2部 ブリティッシュ・ニュー・ウェイヴとリアリズムの諸問題(『土曜の夜と日曜の朝』の複眼的リアリズム;『長距離走者の孤独』における風景のリアリズム;方法としてのフラッシュバック―『孤独の報酬』における感情の風景)
第3部 スウィンギング・ロンドンの政治学(真面目な事柄についてのコメディ―『モーガン』と表象の政治学;『ifもしも…』における抵抗とコラージュの美学―叙事映画と帝国の表象)
第4部 イギリス映画とメタフィクション(悟りの瞬間―『オー!ラッキーマン』とメタフィクション;『フランス軍中尉の女』と時間性のモンタージュ)
著者等紹介
佐藤元状[サトウモトノリ]
1975年熊本県生まれ。2006年東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻博士課程単位取得退学。現在、慶應義塾大学法学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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