内容説明
本書は、労働時間がいかに決定されているのかを検証、分析することを目的としている。ワークとライフのバランスは、第一義に「労働時間の決定」である。職場環境や企業風土が前提では、分析土台が不安定すぎる。本書は、現場において職掌別に時間管理のルールがいかに決定されているかを検証し、個人までの決定が難しい事実を前提に解析、産業民主主義の強化を図るための方法と理論を探究する。
目次
第1部 労働時間の決定と労働組合の経験(労働時間の個人別決定への挑戦―A労組の事例;業務効率向上と時短のパラドックス―D社労使の事例;労働組合の存在意義―S社労使の事例)
第2部 労働時間の決定と社会科学の反省(仕事管理・労働時間・労働時間規制―人的資源管理論の超克;労働時間論の法的考察―立法論の限界;日本の雇用関係と労働時間の決定―労使関係論の深化)
学問の再建
著者等紹介
石田光男[イシダミツオ]
1949年長野県に生まれる。1972年東京大学経済学部卒業。東京大学大学院経済学研究科博士課程をへて、現在、同志社大学社会学部(産業関係学科)教授。博士(経済学)
寺井基博[テライモトヒロ]
1966年大阪府に生まれる。1990年同志社大学法学部卒業。同志社大学大学院法学研究科博士後期課程退学、大阪大学大学院法学研究科助手をへて、現在、同志社大学社会学部(産業関係学科)准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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