内容説明
本書は、思想家たちが残した数々の「名言」とともに、彼らの生涯と思想を明快に解説。
目次
1 思想家の生涯と名言(孔子―中国思想史の誕生;孟子―人の性は善なり;老子―無為を説く謎の思想家;荘子―夢と現実とのはざまで;韓非子―法家思想の大成者;孫子―戦わずして勝つ;司馬遷―正史の創始者;王充―「虚妄を疾」んだ実証主義者;諸葛孔明―臥龍の思想的背景;竹林の七賢―濁世に生きた才人たち ほか)
2 中国思想家小辞典
著者等紹介
湯浅邦弘[ユアサクニヒロ]
1957年島根県生まれ。1985年大阪大学大学院文学研究科(中国哲学専攻)博士後期課程中退。1997年博士(文学、大阪大学)。現在、大阪大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Mijas
51
中国思想史のテキストであるが、思想家の「言葉」が前面に出ている点に興味を持った。老子の言葉「上善は水の若し」をはじめ、君主の統治のあり方について述べられた諸々の言葉は処世訓として応用されている。数千年前から国を治める方法が思索されるが、法が作られるより前に礼を説いた孔子の言葉は「君子は徳を懐う」。他に、孟子、荘子、韓非子、孫子の言葉と、思想の比較。また、諸葛孔明、竹林の七賢、朱熹、王陽明も掲載されている。支配体制を支える朱子学対個人の判断を尊重する陽明学との構図など、思想から歴史を見ることの意味を感じた。2016/02/15