内容説明
現在、EUが直面している深刻な金融・経済危機を克服するための喫緊の課題は、金融と経済のガヴァナンスを確立することである。本書は、EU内でこれまでに具体的な政策を最も積極的に提案・実践してきたフランスにおける議論に注目し、そこで展開される金融ガヴァナンス論と意義を明らかにし、そのプロセスも追跡調査することから、欧州統合の将来のあり方を考える。
目次
第1部 金融の自由化とガヴァナンス(経済・通貨同盟の成立とフランスの金融規制策;フランスにおける経済・金融ガヴァナンス論の展開;ヘッジファンドとグローバル金融リスク)
第2部 G20とガヴァナンス(第2回G20とフランスのグローバル金融規制策;第3回G20とフランス・EUの金融規制改革案)
第3部 ソヴリン・リスクとガヴァナンス(EUにおける金融危機の公的管理;EU発金融規制策の新展開;EUの金融支援構想と財政統合論 ほか)
著者等紹介
尾上修悟[オノエシュウゴ]
1949年生まれ。1975年~76年イギリス・シェフィールド大学院、社会科学研究科留学。1980年一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。現在、西南学院大学経済学部教授。京都大学博士(経済学)。2000年と2004年にパリ・シアンス・ポリティークにて客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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