内容説明
中小企業は、日本経済の基礎をなす重要な存在である。日本の経済構造の変化とともに、中小企業の構造も変容し、「新中小企業基本法」成立(1999年)以降、政策面での議論、研究も重ねられている。しかし、その実証分析も含んだ総合的な研究書は意外に少ない。本書は、理論、実証、政策の3つを相互に関連づけ、中小企業の動態を体系的に把握、分析し、日本の中小企業における課題を考察、今後の展望を行う。
目次
問題の所在と分析視角
第1部 理論的考察(第二次世界大戦前、戦時中における中小企業研究;第二次世界大戦後における中小企業研究(前期)
第二次世界大戦後における中小企業研究(後期)
中小企業と企業間関係)
第2部 実証分析(日本経済の発展と中小企業;日本経済の構造変化と中小企業;労働市場の構造変化と中小企業;中小企業と雇用・賃金構造;中小企業雇用と新規開業)
第3部 政策的研究(中小企業政策の意義と新・旧中小企業基本法;中小企業政策の転換と中小企業問題)
格差社会と中小企業―中小企業の理論・実証・政策的研究
著者等紹介
高田亮爾[タカダリョウジ]
1943年兵庫県生まれ。和歌山大学経済学部卒業、神戸商科大学大学院経営学研究科中途退学。博士(経済学)(京都大学)。大阪府立商工経済研究所主任研究員、流通科学大学商学部教授を経て(この間1995~96年ケンブリッジ大学客員研究員)、現在、流通科学大学名誉教授、兵庫県立大学大学院客員教授、日本中小企業学会会長、日本学術振興会産業構造・中小企業第118委員会委員。専攻は中小企業論、中小企業経営論。主著『現代中小企業の構造分析 雇用変動と新たな二重構造』新評論、1989(平成2年度中小企業研究奨励賞受賞)ほか論文、翻訳など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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