内容説明
現代の医療は急性疾患中心の時代に形成された体制をほとんど改変しないまま、慢性疾患に対しても急性期医療で対応し、大量の社会的入院を作り出し医療費の膨張と医療保障の危機を招いている。本書では、先進諸国が高齢者長期ケア問題への対策として推進する「包括ケア」について、先進4カ国における活動の実態を、歴史的背景、組織と機能、意義や限界などの側面から分析。今後の包括ケアシステム構築について提言する。
目次
序章 包括ケアと医療の再生
第1章 日本の包括ケア
第2章 アメリカの包括ケア―オンロックを中心とするPACEの活動
第3章 カナダの包括ケア
第4章 スウェーデンの包括ケア
終章 包括ケア活動の意義と限界
著者等紹介
新井光吉[アライミツヨシ]
埼玉大学経済学部教授。専門は社会保障論、財政学、アメリカ経済論。1950年生まれ。東京大学経済学部卒業、同大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士。九州大学大学院教授(経済学研究院)などを経て現職。この間、米国のプリンストン大学(1996‐1997年)とカリフォルニア大学バークレー校(2010‐2011年)で客員研究員としてアメリカ経済や社会保障を研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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