内容説明
「ジェンダー」という視点をもつと、学問はどのように変わるのだろうか。ジェンダー概念を組み入れることによって、比較政治学の基本的概念や方法論が組み替えられ、新たな理論構築が可能となることを提起する。
目次
はじめに―今、なぜジェンダーなのか
1 中東欧諸国におけるケア枠組みのジェンダー的側面―女性に期待される役割が国により異なるのはなぜか
2 比較するまなざしと交差性―ジェンダー主流化政策の波及/阻害をどう見るか
3 ジェンダーの比較社会論・比較政策論と比較政治学―政策変化におけるジェンダー
4 EUのジェンダー平等政策と国内ジェンダー・パラダイム―チェコ共和国を事例に
5 現代イランにおける家族保護法の展開―成立、廃止、新法案
6 戦時性暴力とどう向き合うか―グアテマラ民衆法廷の取り組み
7 南アジアにおけるジェンダーと政治―インド民主主義のジェンダー・ダイナミクス