内容説明
『魏志倭人伝』に出てくる卑弥呼とは誰なのか。「倭国」はどこにあったのか。「日本国」はいつ成立したのか。『筑後国風土記』などの史料を素直に読み込むことで、卑弥呼の活躍の姿と場所を明らかにするとともに、近畿天皇家よりも以前に九州王朝、さらには出雲王朝が存在したことを多元的に実証してゆく。長文の書き下ろし「日本の生きた歴史」を新たに加えて、待望の復刊。
目次
第1篇 国造制の史料批判―出雲風土記における「国造と朝廷」
第2篇 部民制の史料批判―出雲風土記を中心として
第3篇 続・部民制の史料批判―「部」の始源と発展
第4篇 卑弥呼の比定―「甕依姫」説の新展開
第5篇 九州王朝の短里―東方の証言
第6篇 邪馬壹国の原点
第7篇 日本国の創建
第8篇 好太王碑文「改削」説の批判―李進煕氏『広開土王陵碑の研究』について
第9篇 好太王碑の史料批判―共和国(北朝鮮)と中国の学者に問う
第10篇 アイアン・ロード(鉄の道)―韓王と好太王の軌跡
日本の生きた歴史(七)
著者等紹介
古田武彦[フルタタケヒコ]
1926年福島県生まれ。旧制広島高校を経て、東北大学法文学部、日本思想史料において村岡典嗣に学ぶ。長野県松本深志高校教諭、神戸森高校講師、神戸市立湊川高校、京都市立洛陽高校教諭を経て、1980年龍谷大学講師。1984~96年昭和薬科大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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