内容説明
視覚文化、“風景”美学、場所の記憶、そして周縁を旅する者たち―。英語文学のテクスト研究から生まれた文化研究の成果。
目次
周縁の作家たちと大英帝国の文化
第1部 国外離脱者と周縁の旅人(周縁の地理学/歴史学―マイケル・オンダーチェ『イギリス人の患者』;国外離脱者と故国―マイケル・オンダーチェ『アニルの亡霊』;逸脱・回帰・周縁の旅―オンダーチェ、イシグロ、クレイシを読む)
第2部 拡大する帝国と場所の記憶(拡がる地平―繁栄の時代をもたらしたもの;カズオ・イシグロ作品における戦争責任―「信頼できない語り手」が語る戦争;場所/歴史の記憶としてのカーニヴァル―アール・ラヴレイス『ドラゴンは踊れない』)
第3部 帝国の視覚文化(見世物の世紀―見世物世界と『ガリヴァー旅行記』;“風景”と帝国主義―“風景”のイデオロギー;旅の文化政治学―イギリス一八世紀の旅と美学)
第4部 英米文学をめぐる本の周辺(J.L.ウェストン/丸小哲雄訳『祭祀からロマンスへ』(法政大学出版局)
鈴木建三『絶望の拒絶―ジョージ・オーウェルとともに』(南雲堂) ほか)
著者等紹介
木下卓[キノシタタカシ]
現在、愛媛大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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