内容説明
諸科学からのアプローチ。地域研究・地域調査の考え方・方法と、地域のもつ多様性・重層性をわかりやすく解説。
目次
1 地域を見いだす(場所への好奇心から地域の活性化へ;地図からの発見のために―主題図のリテラシー;地域を調べる―「市民調査」の事例から学ぶ)
2 地域の社会を探る(地域社会研究の視点;「平成の大合併」から考える地域社会の区域再編の意義;地域社会の多様な住民―移動・定住・共生;地域アイデンティティの形成―EU・東南アジア・東アジアにおける形成阻害要因と形成促進要因)
3 地域の経済を探る(地域における小売業の分析と事例研究;地域の問題としての交通について―「高速道路の料金割引・無料化」問題を題材に;農村の課題と模索―生産と生活の両面から)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
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地域社会とは、「地域に居住している住民が日常生活の多くの欲求や関心を充足している包括的社会」(奥田憲昭先生44ページ)という。ニーズが満たされない場合は、BHNのように途上国と共通の人間の基本的な暮らしが成り立たないのだろう。巻末には、地域学案内の指南があり、経済地理学や地域経済学の履修を奨めている(159ページ)。同感であるが、さらに文化経済学や文化政策学も加えていいと思う。GISはアジアアフリカ研究科だったか、13年前に京大で集中講義を受けた覚えがある。本文の各章で補充したい文献リストが役立つ。2012/10/02